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住宅設備機器のショールームを見学するときの注意点

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住宅設備機器のショールームを見学するときの注意点

住まいを新築したりリノベーションしたりするときには、住宅展示場を何度か見学に行くことがありますが、間取りや仕様などのプラニングを進めていくなかで、キッチンやバス、トイレ、洗面などの住宅設備機器メーカーが運営するショールームを見学することもあります。

住宅設備機器のメーカーといえば、大手のLIXILやパナソニックなどが有名ですが他にも多数の会社があります。各社のショールームを全て見学するのは大変ですが、良い住まいづくりのために時間を割いてゆっくり見学する機会を作りましょう。

住宅設備は住まいのイメージを大きく左右するものでもありますから、ここでショールーム見学の目的や注意点を整理して、役立ててください。

1.住宅設備機器のショールームを見学する目的

最初にショールームへ行く目的を整理しておきましょう。キッチンやトイレのショールームに行くのだから、どの商品を使用するか決めるためだと思いがちですが、単純に商品を選ぶためだけにショールームを見学するのはもったいないです。

ショールームでは、各商品を並べているだけの展示ではなく、テーマを決めて空間を魅せる展示をしているところもあります。たとえば、ナチュラルなスタイルやモダンなスタイルなどのテーマです。新築やリノベーションをするうえで、その住まい全体や個々の空間についてどういったテーマをもたせるかは、大事なことです。

インターネットや雑誌の写真だけではなく、実物でこれらを見ることができるのは良い参考になりますから、実は早い段階でショールームを見学するのは良いことです。具体的に商品を選ぶ段階だけではなく、新築やリノベーションへ向けて動き始めた早い段階で見学しておくことをオススメ致します。

2.主な住設メーカー一覧

住宅設備機器のメーカーとして、どんな企業名が思い浮かびますか?メーカーがわからなければ、カタログやショールームを探すのも一苦労ですね。ここでは、よく見かける住宅設備機器メーカーを一覧であげておきます。

  • LIXIL
  • パナソニック
  • TOTO
  • クリナップ
  • タカラスタンダート
  • ダイケン
  • サンワカンパニー
  • 平田タイル

以上、順不同です。各社のHPでカタログを確認できますし、ショールームの場所を確認して見学してください。

3.住設メーカーのショールームにおける基礎知識

いよいよ住宅設備機器メーカーのショールームを訪問しようとしている人は、見学前にここであげた基礎知識を抑えておきましょう。

 住設メーカーのショールームにおける基礎知識

3-1.ガイド役が同行するときとしないときがある

ショールームの見学へ行くと、そのメーカーのガイド役の方が同行することが多いです。商品説明や希望する商品の場所、展示物が無いときのカタログでの案内などをしてもらえます。丁寧な対応で安心してショールーム見学ができることでしょう。

ただ、メーカーによってはガイド役を積極的に同行させないこともあります。自由に見学してもらい、質問等があれば声をかけてもらうというスタイルもあるのです。

具体的な商品探しをしていないときは、ガイドがいない方が気楽に回れますね。

3-2.予約なしでも見学できる

ショールームは基本的には予約が必要ですが、予約なしでも見学できることもあります。先に上げたガイド役の同行を希望するならば、予約しておいた方が無難です。週末のショールームはとても混雑していることが多く、予約なしでは聞きたいことを質問するのも困難なときがあります。

何度も行くことができないならば、予約は必須ですね。

3-3.見積りを提示してもらっても契約する金額ではない

ショールームによっては、気に入った商品があれば、積極的に見積りを提示してくれることがあります。ユニットバスやキッチン、トイレなどの指定した商品で見積書を作成してくれるのです。

しかし、住宅設備機器メーカーが提示する見積り金額は、工務店が仕入れる金額ではないため、それほど参考にはなりません。工務店はメーカーの見積り金額に対して平均5~6掛けで仕入れているので、メーカー見積りとのかい離は非常に大きいのです。メーカーと工務店の取引量などの諸条件にもよりますが、4掛けということもあります。

一方で工務店が施主へ提示する見積書には、商品価格だけではなく人件費などがあります。商品価格を明示している見積書もあれば、商品価格と人件費を一緒にまとめて提示する見積書もありますが、いずれにしてもメーカーからの仕入れ価格をそのまま載せているということはないでしょう。

取引によっては、何度も住設メーカーから見積りを出してもらうことがありますが、選択されている商品をよくチェックしておかないと別のものになっていて間違ったまま進むこともありますから注意しましょう。

3-4.平日は休館の場合もあるので事前に営業日を要チェック

ショールームは一般の消費者向けにありますから、土日は営業しています。ただ、平日は休館日ということもありますから、確認してから訪問するようにしましょう。

平日のショールームは、ガイドを付けずに見学していても、気になることがあれば声掛けしやすいのでオススメです。

3-5.同じショールームに複数回行ってもよい

ショールームは何度訪れてもよいところです。最初は、家のイメージ作りのために見学しに行き、その後は具体的な商品選びで水周り設備を重点的に見学する。そして、今度はタイルや壁紙を見に行くといった具合です。もちろん、同じ商品を繰り返し見学に行っても構いません。

一度限りではその場にも慣れませんが、何度か見学するうちにリラックスしてゆっくりみることができるようになるものです。

4.シュールーム見学時の注意点

最後にショールームを見学するときに抑えておきたい注意点を紹介します。

4-1.住宅機器のショールームへの持参物

見学する際に必須であるのは、筆記用具・図面・メモ・カメラです。まだ、図面を作成するほど進んでいないときには、無くても構いません。見学目的が家のイメージ作りなら図面が無くても仕方ありませんね。

基本的に撮影は禁止になっていませんから、気になる商品があればカメラで撮影しておくと便利です。カタログの写真だけよりも、自分で撮影した写真の方が参考になることもあります。

4-2.事前にホームページやカタログで気になるものを要チェック

大手のショールームは広くて全て見ていくのは大変です。効率を上げるためにも、見たい商品がないかHPやカタログでチェックしておきましょう。カタログは工務店から貸してもらえることが多いです。

また、ショールームへ行くと新しいカタログをもらうこともできますが、いくつも周ると重いですね。送ってもらえるショールームもありますから、送付してもらうことができるかどうか聞いてみましょう。

4-3.カラーは照明で違って見える

完成した住まいを見たときに施主が「思っていたものと違った」と感じることの1つにカラーの問題があります。フローリングやキッチンパネルなどの色がイメージと異なるという話は何度も聞いていることです。

カタログでは色がわかりづらいですし、ショールームでは照明との関係で色が違って見えてしまうことがあるのです。完成した住宅で感じられるカラーを正確に知ることは容易ではありませんが、体やバックなどで影を作って確認するなど工夫しましょう。

4-4.設計者や営業マンと行く方がいいか

施主だけで住設メーカーのショールームを見学した場合、客観的な意見を聞くことができず、判断できなくなることも多いです。また、自分たち以外の者からの提案をもらうことが有効な案だったということもありますから、できれば設計者や営業マンと一緒に見学した方がよいでしょう。

ただ、工務店はメーカーと普段から多くの取引があり関係が出来ていることも多いため、客観的な意見をもらうという意味では設計者の同行の方がよりオススメです。設計者が工務店のものではなく、別に契約しているならばぜひ同行しましょう。

設計者などを同行する場合、あえてメーカー側のガイド役を同行しないこともあります。特に設計の初期段階では商品を具体的に絞りすぎると選択肢が少なくなってしまうからです。キッチンやユニットバスには、どういった商品があるのかざっくりと見るだけならば、ガイドはいなく問題ありません。

4-5.複数社のショールームを1日で周ると大変

そう何回もショールーム見学に時間を取れないという人は、1日で多くのショールームを周ろうとする人がいます。しかし、その多くは消化不良を起こして疲れるだけで終わってしまいますから注意してください。目安としては、1日に3社までがよいでしょう。

間に休憩をとりながらゆっくり見学しないと、見たものの記憶も曖昧になって、わからなくなってしまいます。

4-6.ショールームから接待もある?

設計者の経験してきた実例ですが、某社のショールームを見学した際、ランチやデザートまで出されてちょっとした接待を受けているようなときがありました。施主としては、そこまでしてもらったからという気持ちになり、意思決定に影響を与えたこともあります。

大事な住まいですから、そういうことで判断しないように注意しましょう。

また、別の某社ではショールームに行くと提案書(設備機器、照明計画)がついてくることがあります。こういったことはプラン作りに役立つのでうまく利用したほうがいいですね。

 

いろいろと書きましたが、住宅設備機器メーカーのショールームはインテリア好きな人にとってはとても楽しい場所ですから、家づくりの計画がないときでも見学したいところです。そして、いろいろ見ているうちに、自宅をリフォームしたいと思うようになるかもしれません。

まずは気軽に訪れてみてはいかがでしょうか。

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