住宅購入・建築の注意点

建売のメリット・デメリットを比較。建売住宅で得られる幸せとは?

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建売住宅のメリット・デメリットを比較するとき、スペックだけ比較するのはおすすめできません。

なぜなら建売住宅は注文住宅に比べ、スペックや性能で劣っていることが多いからです。

そのためスペック重視のメリット・デメリット比較では、どうしても建売住宅はデメリットが多く感じてしまいます。

 

しかし本当はちがいます。

建売住宅にも大きなメリットがあり、建売住宅を購入することで得られる幸せもあるからです。

建売住宅のメリット・デメリット

この記事では建売住宅のメリット・デメリットを比較しながら、「建売住宅の購入でどんな幸せが手に入るのか?」について解説していきます。

ぜひ建売住宅を購入したつもりになって、イメージしてみて下さいね。

 

建売住宅のメリット

規格化された建売住宅は、スペック・性能では注文住宅に負けることが多いです。

ただし量産品である建売住宅だから得られる幸せもあります。これは視点を変えれば、大きなメリットになります。

 

価格が安く、住宅ローン返済が楽。ゆとりある暮らしが送れる。

住宅購入後にはじまる住宅ローンの返済。これはすごく大変です。

 

・残業が減ったらどうしよう?

・上司と折り合いが悪くなったらどうしよう?

・会社の業績が悪くなったらどうしよう?

・会社を辞めたい。でも辞められない。

 

住宅購入後、はじめてそのプレッシャーを感じるものです。

 

賃貸であれば、収入にあわせて家賃を選べます。

しかし住宅ローンは一度契約してしまうと、借りた金額を再び選ぶことはできません。完済するまで、同じ金額です。

それにも関わらず、収入は安定しません。

正社員であっても右肩上がりに昇給はしないですし、同じ給料である保証もありません。(ボーナスも含む。)

さらに仕事でのトラブル、人間関係で揉めても、住宅ローンがあるためすぐに辞められず。

 

・・・これはとてもストレスのかかる状態です。

 

ただでさえストレスのかかる住宅ローン。これがもし、少し背伸びした金額を借りてしまったら・・・?

その後のマイホームライフは、住宅ローンでギスギスしたものになるでしょう。

 

建売住宅の価格の安さは、購入時においては「デメリット」として語られることが多いです。

注文住宅と比較して性能が劣るため、「快適な生活ができない」、と言われることもあります。

ですが、本当はその逆なのです。

価格が安く、住宅ローン返済が楽だからこそ、「快適な暮らしができる」のです。

たとえ性能が高い家でも、辞めたい仕事が辞められない状況は、「快適な暮らし」と言えるでしょうか?

 

安い建売住宅であれば、将来の不測事態にもゆとりをもって対応できます。

性能面で劣っていても、精神的・経済的にはゆとりがあります。

価格が安く、住宅ローン返済が楽。それによってゆとりある暮らしができるのは、建売住宅の大きなメリットです。

 

入居してから生活をカスタマイズできる。

建売住宅は、規格化して量産された住宅。

そのためどの建売住宅も似たりよったりで、個性はほぼありません。

さらにパワービルダー系の建売住宅では、まっさらな状態で販売されており、必要な設備すらついてないこともあります。(外構がむき出しの土のままの物件も)

 

一方で注文住宅は完成した直後から、こだわりのつまった間取り、設備があふれるマイホーム。

見た目からして、華やかですよね。

注文住宅は建築前からの打合せによって、カスタマイズされた家を建築します。

 

このように比較すると、「建売住宅は・・・」と肩を落としがちです。

ですが、実際はちがいます。

なぜなら建売住宅も「入居してから、マイホームのカスタマイズができる」からです。

しかも建売住宅のカスタマイズのメリットは、「マイホームに住みながらできる」ことです。

 

・注文住宅:マイホームに住む前に、マイホームのカスタマイズをする。

・建売住宅:マイホームに住みながら、マイホームのカスタマイズをする。

 

注文住宅では、「マイホームに住む前に、マイホームでの暮らしを想像しながらカスタマイズ(家作り)」を進めます。

そのためどうしても、「こんなはずじゃなかった・・・」という間取りが発生してしまうのです。

「こだわって作った間取りなのに、入居してから使ったのは数回程度・・・」というパターンも多いです。

 

しかし建売住宅では、マイホームに住みながらカスタマイズを進めます。DIYでのカスタマイズも可能です。

住みながらカスタマイズしていくため、

 

・無駄がなく

・必要な時期に

・じっくり検討を重ねることで

 

満足度の高いカスタマイズとなります。

建売住宅は販売直後こそ、どの家も似たり寄ったりです。

しかし入居して時間が経つと、どの家も個性的になります。

ゆっくり時間をかけてカスタマイズできる。これも建売住宅の大きなメリットです。

 

購入までの流れが早く、余計なストレスがない。

建売住宅のメリットは、購入までが非常に早いこと。

気に入った物件があれば、あとは契約書に印鑑をつくだけ。入居までに1カ月もかからないケースもあります。

注文住宅のように何度も打ち合わせすることもなく、プロが設計した使いやすい間取りが手に入るのです。

注文住宅の家作りでありがちなトラブル、

 

・営業マンが対応してくれない。

・打ち合わせ内容が反映されていない。

・工期が予定よりも長くなる。

 

などを経験することはありません。

ストレスなくマイホームが購入できるのは大きなメリットです。

 

建売住宅のデメリット

ただし建売住宅にも、デメリットもあります。

購入するのであれば、デメリットまで知っておくべきでしょう。

 

グレードの低い物件が多い。スペックでは注文住宅に負ける。

やはり建売住宅のデメリットは、性能面です。

建売住宅にはグレードの低い物件が多く、どうしても注文住宅とでは性能面で劣ってしまいます。

せっかくのマイホームですから、

 

・冬暖かく、夏涼しい家。

・光熱費のかからない省エネ住宅。

・耐久性が高く、メンテナンス費のかからない家。

 

など、最新のスペックを備えた家に憧れるもの。

ですが建売住宅はコストを優先しており、注文住宅ほど性能が高くない物件が多いです。

そのため「思っていたより寒かった」など、性能面で不満が残ることもあります。

 

内部構造までチェックできない。

建売住宅は、すでに完成された家を購入します。

完成品をチェックできる一方で、やはり内部構造が確認できないのは大きなデメリットでしょう。

 

とくに問題になりやすいのが、断熱材の施工です。

建売住宅に多く使用される断熱材(グラスウール)は、隙間なく施工するのがポイント。

少しでも隙間が空いていると、そこから内部結露が発生し、カビなどの原因になってしまいます。

断熱材は、

 

・天井

・床下

・壁

 

に施工されます。

このうち「壁」に施工された断熱材は、室内側の壁を貼り付けてしまうと、もう確認ができません。

 

ただし建築途中の建売住宅の購入であれば、内部構造まで確認できるケースもあります。

内部構造まで確認する場合は、専門の住宅診断(ホームインスペクション)を受けると安心です。

 

まとめ:住宅ローンの負担が少ないのは、大きなメリット。

「建売住宅のメリットは価格が安いこと」

 

単純に「価格」と言ってしまえば、それだけの話かもしれません。

ですがマイホームは、購入してからの方がずっと長いです。

重い住宅ローンは35年間ずっと重いですし、逆に軽い住宅ローンであれば35年間余裕があります。

 

スペックだけ比較すると建売のメリットは弱く感じますが、ぜひご自身の「暮らし」に焦点を当ててみて考えてください。

負担の少ない住宅ローンは、余裕を持って暮らすのに最適です。家族との時間を楽しめます。

 

「家族が笑って過ごせる家が欲しい」

 

とのことであれば、建売住宅のメリットは大きいはず。

建売住宅の購入で得られるのは、ただの家ではありません。

負担の少ない住宅ローンで、余裕をもって家族と過ごせる家。

建売住宅を購入する前に、「何に幸せを感じるか?」をもう一度考えてみましょう。

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