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中古住宅の値引交渉を成功させる7つの秘訣|売主に配慮した交渉を

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中古住宅の値引交渉には、ご注意ください。

なぜなら新築とはちがい、売主が個人だからです。

そのため値引き交渉をもちかけた結果、最悪は「売ってもらえない」ケースになるかもしれません。

この記事では、中古住宅の値引き交渉で役に立つ、7つの注意点をご紹介します。

希望の物件を少しでも安く、そして確実に購入するため、ぜひ最後までお読みください。

物件価格の相場を知ることが大事

中古住宅の値引交渉で大切なのが、相場価格です。

具体的な値引き交渉の前に「相場」を知ることで、値引き交渉の成功率が上げられます。

物件価格が相場より、高い / 安い場合、次のような理由が考えられます。

<相場より高い>

  • 値引き要求されることを考慮して、最初から上乗せしている
  • 売主に強い思い入れがある
  • 住宅ローンの残債が多い
  • リフォーム済み物件である

<相場より安い>

  • 売主が早く売りたがっている
  • 住宅や周辺環境に問題があり、買い手がつきにくい
  • 再建築不可などの条件がある
  • 違法建築物のため住宅ローンが使えない

もし物件価格が相場より高ければ、値引き交渉の余地があります。

逆に相場よりも物件価格が安いなら、値引き交渉はリスキーです。

中古住宅の値引き額の目安

中古住宅の値引きは、ずばり

「10万円単位の端数値引き」

とお考えください。

たえば「販売価格1980万円」の物件であれば、80万円の値引き交渉が妥当です。

「ダメ元で300万円!」

というような、相場を無視した無謀な交渉をすると、売主の心象を悪くします。

最悪、購入自体を断られる可能性もあります。ご注意ください。

それだけでなく、無謀な値引き交渉は、仲介業者(不動産会社)にも迷惑がかかります。

無謀な価格提示により、仲介業者が売主との取引を断られる可能性があるからです。

もしあなたも、仲介業者も嫌われてしまうと、マイホーム探しは難航してしまいます。

特別な事情がない限り、

  • 値引きは50~100万円程度まで
  • 値引きしてもらえないケースもある

と考えておくのが無難です。

買主は値引きで得をしたら嬉しいですが、それはそのまま売主の負担になります。

「もし自分が売主だったら」という視点を持つことも、値引き交渉のコツの1つです。

値引きしてもらいやすい中古住宅とは?

中古住宅で、値引きしてもらいやすい物件とは?

中古住宅は、物件(売主)ごとに事情が異なります。

そのため、

  • 値引き交渉しやすい物件
  • 値引き交渉が難しい物件

に別れます。

値引きしてもらいやすい物件なら、強気の値引き交渉でも成功するかもしれません。

具体的な値引き交渉に入る前に、しっかりと物件の特徴を見極めましょう。

相場より高い。

  • 売主に特別な思い入れがあり、相場より高い価格である。
  • 値引き交渉されることを前提に、最初から高い価格である。

このような物件は、値引き交渉の余地があります。

ただし、最初から相場より高い価格の物件は、値引き交渉をしても適正価格になるだけです。

それは決してお得とはいえません。

中古住宅では、相場を知らなかったために、高い価格で購入するケースもあります。

事前の相場チェックは大切です。

販売開始から時間が経っている。

販売開始してから時間がたっている物件は、値引き交渉の狙い目でもあります。

それは売主が焦り、弱気になるケースがあるからです。

人気物件は販売開始してから、すぐに売れてしまいます。

一方で、販売開始から時間が過ぎている物件は、「売れない理由が何かある」と思っていいでしょう。

もし「売れない理由」が許容範囲であれば、それはお宝物件。

値引きの可能性も高く、お得に希望の中古住宅が手に入るチャンスです。

すぐに売りたい事情がある。

中古住宅の場合、売主は個人です。そのため物件を売り出す事情もさまざま。

  • 海外転勤が決まり、国内にいるうちに手続きを済ませたい
  • 離婚して財産分与したい
  • 家を相続したが、相続税を払うために処分したい
  • 何らかの事情により、すぐにお金が必要

もし売主がこのような事情で中古住宅を手放しているならば、値引き交渉の余地があります。

販売開始すぐでも、すぐに売却して現金化したい売主はねらい目です。

売主が住み替え先を、住宅ローンで購入している。

中古住宅の値引しやすい物件は、

「売主が住宅ローンが残った状態で、新しい家を購入している。」

です。しかも新しい家を住宅ローンで購入していると、なお値引きの余地が高いです。(そこまでヒアリングできるかは難しいですが)

新しい家を住宅ローンで購入する場合、2重に住宅ローンを支払っている可能性があります。

そのため売主が、早期売却を希望していることが多いです。

もし売主が「高値で売れることより、早く売りたい!」とのスタンスであれば、値引き交渉で攻められます。

大幅な値引きも期待できるかもしれません。

ただし、住宅ローンの完済が必要なため、ローン残高以下の値引きは無理でしょう。

大切なのは、バランスです。

値引きされにくい条件

中古住宅で、値引きされにくい条件をチェック!

中古住宅では、値引き交渉が難しい物件もあります。

次のような特徴のある中古住宅では、大幅な値引きは期待できません。

ヘタをすると、「売ってもらえない」オチになりかねないので、慎重な値引き交渉が必要です。

人気物件である。

中古住宅でも、人気物件の値引は難しいです。これは新築とまったく同じです。

人気物件は値引きしなくても、すぐに売れてしまいます。

ただし、他の購入希望者も値引き交渉しているケースもあります。

値引き状況について、軽く打診するスタンスは必要でしょう。

「売り出し直後」や「値下げ直後」である。

売り出し直後の物件は、基本的に値引きは難しいです。

希望金額で売れるかどうか、売主が様子を見ているからです。

ただし最初から値引き交渉を想定し、相場より高い価格で販売しているなら、交渉に応じてくれるかもしれません。

販売開始後、3か月・6か月・9か月以降を目途に、徐々に値下げする中古住宅が多いです。

この時、売主は「値下げしたから売れるだろう」と期待しています。

そのため値下げ直後も、値引きしてもらいにくいです。

売主に値引きできない事情がある。

「絶対にこの金額でないと売らない!」

「この金額じゃないと、無理!」

売主に特別な事情がある場合、値下げ交渉には応じてもらえません。

例えば、次のような理由です。

  • 住宅ローンの残債が多い
  • 何らかの事情で、資金が必要
  • 多人数で相続した物件(相続人全員の合意を得るのが難しい)

その物件を「なぜ売りに出したか?」、差し障りのない範囲で仲介業者に聞いてみるのがおすすめです。

リフォーム済み物件である。

リフォーム済みの中古住宅は、売却金額にはシビアです。

なぜなら売却前に、すでに投資(リフォーム)をしているからです。売主は投資額を回収しなくてはいけません。

とくに企業が中古住宅を買い取り、リフォームしてから販売しているケースは、値引きの難易度が高いです。

そのため狙い目は、リフォームをせずに売り出している物件。

「リフォーム費用がかかる」ことを材料に、値引き交渉が持ちかけられます。

売主が賃貸の募集もしている。

中古住宅では売却と同時に、賃貸の募集もしているケースもあります。

これはつまり、

「値引きして売るぐらいなら、賃貸で家賃収入を得た方がよい」

との考えが透けて見えます。

そのため値引き交渉は、シビアです。安く売るぐらなら、賃貸に出されてしまいます。

値引き交渉は、根拠を明示!根拠がないと値引きしてもらえない。

値引き交渉は、根拠がなければ交渉してもらえません。

売主側に「それなら値引きに応じよう」と思わせる材料が必要です。

  • 相場価格より高い
  • リフォーム費用がかかる
  • 家が古いため解体が必要
  • 駐車スペースがない・狭い

このような条件は、値引き交渉の材料になります。

「他に検討している物件と比べると、この部分がネック。」

「○○万円値引きしてもらえるなら、こちらの物件に決めたい。」

など、値引き交渉を勝ち取るには根拠を示す。

また自分が思っている条件を明示することも大切です。

値引き交渉は内覧から

中古住宅の値引交渉は、内覧から始まっている。

中古住宅の値引交渉は、内覧のときからはじまっていると思ってください。

中古住宅の売主は、あくまでも個人です。

そのため中古住宅の売買は、売主(個人)の心象に大きく左右されます。

値引き欲しさに、家の良くない点ばかり指摘すると、売主の気分を損ね、購入を断られることも。

長年住んできた住宅には、思い入れもあります。

内覧会のときは、ぜひその家の「気に入ったところ」を伝えてみてください。

「大切に住んでくれそうだ」

「この人に住んでもらいたい」

と思ってもらえたら、交渉がスムーズに進みやすくなります。

とはいえ、買いたい気持ちを前面に出しすぎるのは禁物です。

「値引きしなくても買ってくれそうだ」と思われたら、値引き交渉は失敗するでしょう。

中古住宅の値引き交渉のタイミングは?

安易な気持ちでの値引き交渉はNGです。

売主にとって愛着のある家ですから、軽い気持ちで値引きを打診されたら、いい気はしません。

冷やかしだと思って、相手にされない可能性もあります。

「値引きしてくれたら必ず購入する」

という決意を持ってください。

値引き交渉のタイミングは、「買付証明書」を提出する時です。

買付証明書に値引き後の金額を記入することで、「○○万円にしてくれたら購入する」という明確な意思表示になります。

まとめ:売主が「個人」であることがポイント!

中古住宅の値引のポイントは、相手(売主)も個人であること。

あまり値引きにこだわってしまうと、気に入った物件でも「売ってもらえない」可能性もあります。

値引き交渉は、常に売主の気持ちに配慮した形で進めるべきでしょう。

中古住宅の値引き交渉をするなら

  • 値引きの根拠を示す
  • 買主の気持ちを考える
  • 誠実にふるまう

ことが大事です。

最後になりますが、値引き交渉は悪いことではありません。

買主・売主ともに気持ちよく取引し、双方にとって幸せな結果となるよう、ベストな交渉を心掛けましょう。

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