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建売住宅購入の5つの注意点

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建売住宅購入の5つの注意点

当サイト(住むプロ)は、注文建築やリノベーションをする人に役立つ情報を中心に掲載しておりますが、今回は建売住宅を買う人に役立つ情報を紹介します。

建売住宅も注文建築に劣らず、買主と売主の間で、もしくは不動産仲介業者との間でいろいろなトラブルに巻き込まれることがあります。リスクを抑えるために知っておくべき建売住宅購入に関する5つの注意点を紹介するので、これから建売を買う人は参考にしてください。

1.点検口の無い建売住宅に要注意

物件探しを進める中で、不動産ポータルサイトを眺めているだけでも多くの物件情報を見ることができます。また、チラシなどを見ても多くの物件を見つけられるでしょう。その物件情報のなかに間取り図があると思いますが、間取り図だけを見ていてもわからない大事な情報の1つが点検口の有無です。

1-1.点検口は住宅にとって非常に大事

点検口とは、その名の通り建物を点検するときに使用するもので、普段は目にすることのない建物の隠れた部分をチェックすることができます。床下点検口や天井点検口、屋根裏点検口などです。なかには壁内をチェックするための点検口が設置されていることもありますが、これは少ないですね。

たとえば、3階建て住宅であれば、床下点検口、1階天井点検口、2階天井点検口、屋根裏点検口と各階の上限を確認できるようになっていることが理想ですが、中間階には十分な点検口が設置されていることが少ないです。建売住宅に限らず注文建築の家でも中間階の点検口は不足しているプランが多いですね。

1-2.床下と屋根裏の点検口は必須

最低限必要な点検口は床下点検口と屋根裏点検口です。床下・屋根裏ともに、建物の主要構造部分の隠れた箇所をチェックすることができますし、他に断熱材や配管などを確認することもできる非常に重要なスペースです。

このスペースを点検できるようにしていない住宅というのは、設計者や施工者が暮らす人、所有する人のことを真剣に考えていない証でもあります。建物の将来のことを考えずに建てて売っているわけです。

建売住宅を購入する人は、必ず、床下および屋根裏の点検口があるかどうか現地で確認してください。広告の間取り図には掲載されていないことが多いので、間取り図だけ見ても判断できません。現地で確認しましょう。

2.標準仕様とオプション工事

建売住宅の売買に際しては、売主が指定している標準仕様という言葉を聞くことが多いです。実際に標準仕様書という書面を示された人は多いでしょう。

2-1.建売の標準仕様とは?

標準仕様とは、その売主が多くの物件に採用している建物の共通仕様のことを指していることが多く、キッチン・トイレ等の設備商品から壁クロスや床フローリングなどの仕上げ材料、基礎の高さ・巾・配筋、さらに断熱などの仕様までも共通化(標準化)しています。何を標準仕様の対象としているかは会社によって差異があります。

2-2.資料不足で販売される建売住宅

建売住宅の販売現場では、対象物件に関する情報・資料が不充分であるケースが多く、買主が資料等で明確に確認できないことも少なくありません。それでも完成物件を購入するのであれば、現地で見て仕様を確認できる項目もあるのですが、建築前や建築中の物件であれば現地確認もできません。

つまり、どのような建物の仕様になるのかもはっきりわからないまま売買契約を交わしているわけです。契約の際にいろいろな書面がありますが、そのなかに標準仕様書というものがあるもののほとんど説明を受けることがない取引は多いですね。

後から建物を見て気になったことを質問しても、それは標準仕様だと言われてお仕舞ということも多いです。

2-3.追加工事・オプション工事でトラブルに

それならば、追加してほしいと依頼すると追加工事は請けないとか、オプション工事として割高な費用を請求されることもあります。買主としては、売買契約の前に仕様の確認とオプション工事代金の確認をしっかりしておく必要があるのです。

また、想定外のものがオプション扱いになっていることもありますから、注意してください。たとえば、カーテンレールが付いていない、雨戸(シャッター)が付いていない、網戸が付いていないといったことを契約するまで知らなかったという人は少なくありません。

販売価格を安く見せるために、一般的には必要だと思われるものまでオプション工事の対象としているケースは非常に多いです。何が標準で何がオプションなのか会社や現場によって異なるため、その都度、確認するしかないですね。

3.注文住宅もどきに要注意

注文住宅を買ったつもりで結果的に建売住宅のようなものを買っている人もいます。フリープランだと営業されていたものの、施主の要望はほとんど聞いてもらえず、建築会社の用意したプランに多少の変更を加える程度だったり、クロスなどの仕上げ材のカラーを選択できる程度だったりすることもあります。

また、建築条件付き土地の売買契約をして建物の請負契約を締結する取引もよくありますが、これも上と同じく建物のプランを土地の買主が自由に決められず、様々な納得できない理由を付けて建築会社の指定かそれに近いプランとさせられることも多いです。

注文住宅やフリープランという名を語った建売住宅のようなもので、注文住宅もどきと言えますね。もちろん、建築会社に提示されたプランが気に入っているのであれば問題ないですが、自由にできると思っていたのにできないとわかったときはショックを受けますし、建築会社と揉める人も少なくありません。

4.ホームインスペクション(住宅診断)の利用

建売住宅を購入する際には第三者のホームインスペクション(住宅診断)を利用する人も多いですが、その利用時期に注意してください。

4-1.契約前に利用すべき

理想の利用時期は売買契約の締結前です。契約前に重大な瑕疵の存在がわかれば購入中止することもできますし、補修を約束してもらった上で購入するよう交渉することもできるため、契約前の利用が最もお奨めなのです。

その次にお奨めのタイミングは契約後・引渡し前です。このタイミングは、引渡し前の買主による最終チェックです。ここで施工ミス等を見つけて指摘し、引渡し前に補修してもらうことで入居後に瑕疵に悩まされるリスクが減ります(無くなるわけではありません)。

4-2.建築前の建売なら建築中の検査がオススメ

また、購入する建売住宅が建築中や建築前であるならば、建築の途中に検査してもらうのもよいです。完成してからでは見られない範囲まで検査できることは、未完成の建売住宅を買う人のメリットですからそこは活かした方がよいですね。

ちなみに、断熱工事の施工不良や外壁・基礎の貫通部(配管等が貫通している箇所)の周囲の隙間が指摘されることが多いですが、これらは住宅の性能や防水上の問題につながることですから、よく見てもらっておきましょう。

ホームインスペクション(住宅診断)は完成物件なら契約前、建築前なら建築中の利用がよいということです。

5.買主を蔑ろにする仲介業者

購入する物件によっては、売主と直接取引せず間に不動産仲介業者を介するケースは多いです。中古住宅では多くの場合、仲介業者を介しますが建売でも多いです。

この不動産仲介業者は、本来ならば買主のことを真剣に考えて見学・申込み・契約・決済などのことを段取りするべきなのですが、売主の顔色ばかり窺っていて買主を蔑ろにしている業者が散見されます。

その理由は単純です。買主とは一度限りの付き合いですが、建売住宅を供給する売主とは継続的に取引していこうとしているからです。特に多くの物件を供給してくれる売主は、不動産仲介業者にとって大事なお客様ですから、買主よりも売主のご機嫌伺意をすることが多いのです。

そういった不動産仲介業者から建売を買うときは、不利な取引を強いられることが少なくないので注意しましょう。

どうでしょうか。建売住宅の基礎的なチェックポイントや注意点をあげてみましたが、建売を買うときにもいろいろと学びながら取引を進めた方がいいですね。

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