工務店選び

ハウスメーカー・工務店の営業マンの見極め方

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ハウスメーカー・工務店の営業マンの見極め方

注文建築で家を建てるときでも自宅をリノベーションするときでも、どのハウスメーカーや工務店に発注するかは非常に大事なことであり、家づくりの成否を左右する重要な判断が求められます。

見積り金額や提案内容、知名度など様々な条件を検討して、施主が業者選びを進めていきますが、そのときに担当の営業マンの良し悪しもあなたの判断に大きく影響することでしょう。

多くの場合、最初に担当として付いた営業マンから他の人へ変更することはないため、その担当者次第でその会社を選ぶかどうかを左右しています。あなたが、営業マンの見極めをきちんとできないならば、業者選びでも失敗してしまう確率が高まりますから、営業マンのどういったポイントをチェックすればよいかここで学んでおきましょう。

1.対応の良し悪しで営業マンを見極めるポイント

営業マンを見極めるポイントとして、まずはその人の対応の良し悪しをチェックしましょう。これは、何度か連絡を取ったり、打合せたりしていくなかで見えてくるものです。見極めポイントは以下の7つです。

<営業マンの対応を見極める7つのポイント>

  1. 知らないことを曖昧にしない
  2. 知らないことを調べてくれる
  3. 折り返し連絡を忘れない
  4. 打合せの最後に内容を整理する・書面化する
  5. 設計担当と施主の間で翻訳係を務められる
  6. 施主の要望を図面化するだけの人はダメ
  7. 他社のダメ出しが多い人はダメ

この7つのポイントを以下で1つ1つ見ていきましょう。

1-1.知らないことを曖昧にしない

住宅の新築でもリノベーションでも、施主にとっては難しくてわからないことだらけのはずです。専門用語がわからない、進め方がわからない、税制がわからない、業界慣習がわからないなど、本当にわからないことでいっぱいのはずです。

そういったことを必要に応じて、営業マンに質問して教えてもらう場面は非常に多いです。何度も何度も質問を積み重ねたり、自分で調べたりして話を前へと進めていかなければなりません。

しかし、営業マンも施主の質問の全てに回答できるというわけではありません。建築、不動産、税制、資金計画など非常に広範囲における知識と経験が求められる仕事ですから、業界経験の長いベテランでもわからないことが出てくることは必ずあるものです。

そんな時に怖いのは、営業マンが知らないのに適当な回答をしてしまうことです。それによって、施主が被害を負ってしまうことがあるのです。わからないこと、知らないことは、知らないとはっきりと言ってもらうことが大切です。

曖昧な回答、言葉を濁すような対応であった場合には、繰り返し質問したり、自力で調べてみたりして信用できる営業マンであるかチェックしてください。他社の営業マンに同じ質問をして比較するのもよいでしょう。

1-2.知らないことを調べてくれる

知らないことを知らないと言える営業マンであったとして、知らないままに放置されても困ります。それを調べて、回答してもらえるかどうかもチェックしておきましょう。施主から調べてほしいと言わなくても、調べて回答できる人もいますし、お願いすれば対応してくれるという人もいます。

もちろん前者の方が安心できますね。

1-3.折り返し連絡を忘れない

話が進むにつれて、施主側から営業マンへ連絡を取る機会も増えてくるでしょう。営業マンも忙しいですから、施主の希望するタイミングですぐに連絡がつくとは限りません。ただ、きちんと折り返しの連絡を入れてくれる人であるかどうかは大事なポイントです。

メールを見てもいつまでも返信せずに放置している営業マンもいますが、これは論外です。電話の着信を見ても数日間、放置している人もあります。

メールでも電話でも折り返しの連絡ができるかどうかは、仕事をする人として基本的な事項ですから、1つの判断材料になります。

1-4.打合せの最後に内容を整理する・書面化する

住宅プランなどの打合せを進めるために、何度か営業マンや設計担当と面会することになるでしょう。打合せでは、実にいろいろなことを話すことになりますからお互いにその内容を全て覚えておくことは簡単ではありません。

営業マンは同時に複数の施主を担当しますから、勘違いも起こりやすいです。

そこで、打合せをするたびに、その時の内容を書面にまとめるなどして整理できる人かどうかは施主が見ておくべきポイントです。

1-5.設計担当と施主の間で通訳係を務められる

ハウスメーカーや工務店にもよりますが、プラン作りの打合せについては営業マンではなく設計者が窓口となることもあります。技術的なことがよくわかっている人が担当となり、打合せできることはメリットだと言えますが、その設計担当者が建築知識のない施主に対してわかりやすい言葉で説明できない人ということもあります。

そうなれば、施主は質問することが増え、理解できないことも増えて、結果的にストレスを抱えてしまうこともあります。

そういったとき、営業マンが設計担当と施主の間で互いの意思疎通がスムーズにできるように良い通訳係になってくれると大変助かります。論点の整理やわかりづらいことの代理説明などをきちんとできる営業マンは信頼できるでしょう。

1-6.施主の要望を図面化するだけの人はダメ

具体的な間取りプランを検討していくに際して、施主から営業マンへ要望内容を伝え、それを間取り図などにおこしてもらうことになります。その際、施主の要望を何もかも詰め込んだだけのプランを提案する担当者もいれば、担当者や設計者なりのアイデアを含めた提案をする人もいます。

施主はあくまで素人でもありますから、とりあえず要望を全て出そうとしますが、それらを全て実現することが困難なことは多いですし、それを実現することによって生じるマイナス面があることも少なくありません。そういったことを丁寧に説明し、プロとしてのアイデアを出せる担当者に巡り合いたいものです。

1-7.他社のダメ出しが多い人はダメ

ハウスメーカーなどの営業マンから話を聞いていると、同業他社のダメ出しや悪口を聞かされる機会が多いことに驚いた人は少なくないのではないでしょうか。あのメーカーの家にはこういう欠点があるという話を延々とされることもあり、疲れてしまうこともあります。

自社のセールスポイントを話すのは必要なことですが、他社のダメ出しばかりしている人は、なかなか信用できるものではありません。

諸条件で良し悪しを見極めるポイント

2.諸条件で良し悪しを見極めるポイント

営業マンの接し方、対応がどうかといったことを中心にポイントを挙げてきましたが、その営業マンの条件についても確認しておきましょう。代表的なチェックポイントは以下の2点です。

  1. 勤続年数5年以上
  2. 業界経験8年以上

この2点については説明するまでもなく、何となく理解できるかもしれませんが、解説しておきます。

2-1.勤続年数5年以上

その会社に勤めてから何年ぐらい経過しているかは大事な情報です。建築知識が豊富であっても、その会社の得意分野・不得意分野、会社ができること、できないこととその理由を熟知するには、意外と時間がかかります。

また、できないことに関する対案の提示にも会社内での経験が求められることは少なくありません。

家づくりという仕事は、営業マン、設計者、監理者、現場監督、下請け業者(建築業者)などが多数関わっているものです。それぞれの人の能力、よくあるトラブルなどを把握している人と、そうではない人では、施主にかかるストレスが全然違うのです。

営業マンによって能力差がありますから、一概に年数で線を引くことは難しいですが、5年以上の勤続があれば安心材料になるでしょう。

2-2.業界経験8年以上

建築業界のなかで転職する人もいますが、転職前と後を含めて業界経験がどれくらいあるかも大事なポイントです。

実は、同じ会社1社のみで勤務している人よりも、2社か3社に勤めてきた経験のある人の方が、良い提案・対応をできることもよくあることです。ですから、転職経験があることは問題ありません。ただ、業界経験は大事です。

設計や建築現場のこともある程度、理解して提案・対応できる人材になるには、人にもよりますが、8年ぐらいあれば信頼できる人に育っていることが多いです。但し、同じ期間でも経験値に差が出ることは多いですから、5年で信頼できる人もいます。

ただ、その見極めは簡単ではありませんから、8年を1つの目安とすればよいでしょう。

3.会社ではなく施主にとってできる人がいい

できる営業マンに担当してもらうのが良いと考える人は多いです。しかし、その「できる」の基準は何でしょうか?毎月、たくさんの契約をとっている人ができる営業マンなのでしょうか?

ハウスメーカーや工務店といった会社側から見たできる営業マンと施主から見たできる営業マンが同じだとは限りません。施主を巧みに説得する術と施主にとってよい家づくりを推し進められる術は別物です。

よって、担当者の営業成績は施主からみればそれほどあてにはなりませんから、注意してください。

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