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注文住宅の完成から引渡しの流れ

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注文住宅の完成から引渡しの流れ

注文住宅を計画し、ハウスメーカーや工務店と何度も打ち合わせを重ねた後に着工し、建築工事が順調に進んでいくなかで、完成時期が近づいてきた頃、多くの施主は完成してから引き渡しまでの取引の流れについて心配し始める人が多いです。

今回は、待ちに待った建物完成から引渡し前後の流れについて解説しますので、取引終盤の流れについてよく理解しておいてください。引渡しを受けてから引越しするまでの間も含め、気を緩めず取引を進めましょう。

1.注文住宅で建てた家の完成から引渡しの流れ

一般的な引渡し前の流れは以下で示す通りです。この通りに進めていくのは本来ならば、当たり前のことなのですが、工務店によってはこの手順を踏まないこともあるので注意したいものです。

  1. 建物の完成
  2. 建築会社の社内検査
  3. 施主検査(完成検査)
  4. 手直し工事(補修工事)
  5. 施主検査(再確認)
  6. 引渡しと残代金の支払い
  7. 引越し

1-1.建物の完成

建物本体はもちろんですが、同じハウスメーカーや工務店に外構工事も発注している場合には、外構部分も含めて完成したタイミングです。工事が遅延している現場などでは、外構工事を引渡しの後に実施するということもありますが、あまりお勧めできるものではありません。

但し、外構工事を別業者に発注しているのであれば、逆に建物の引渡しを受けてから外構工事に入ってもらうことが多いです。

1-2建築会社の社内検査

建物が完成すれば、それを建築した会社(ハウスメーカーや工務店)が自社で社内検査を行います。この時点で見つかった不具合などについては、すぐに補修工事を行うものです。その補修後の確認も建築会社側で行ってから、次の施主検査(完成検査)へと進んでいきます。

1-3.施主検査(完成検査)

いよいよ施主による建物の検査を行います。事前に建築会社が社内検査をして補修しているはずですから、それが適切に行われておれば、施主検査ではそれほど多くの不具合が見つからないはずです。

しかし、現実には施主によって多くの不具合(施工不良)が見つかることもあり、建築会社の社内検査が十分に実施されていないことがわかります。

この施主検査で施主が指摘する不具合などが多い場合、施主の多くは非常にがっかりした気持ちになりますから、社内検査とその後の補修をきちんとしておいてほしいものです。

建物の施工品質をチェックして不具合の補修を求めることは言うまでもなく、非常に重要なことです。建築知識や経験のない人が自ら詳細にチェックして補修を求めることは簡単ではありませんので、近年は施主が第三者の住宅検査会社を入れてホームインスペクション(住宅診断)を実施してもらうことも多いです。

専門家の客観的な目線、技能によって補修すべき箇所を出してもらえることは、施主にとって有意義なものだと言えます。内覧会立会い・同行サービスと言われているサービスです。

1-4.手直し工事(補修工事)

施主検査の際に指摘した事項については、直ちにハウスメーカーや工務店が補修作業に入ります。引渡し日の前までに補修を終えておく必要があるため、取引によってはこのスケジュールにゆとりがないこともありますが、大事な工程ですからきちんと補修を求めてください。

手直し工事は必ず引渡し前に実施してもらうことが大事なポイントです。

1-5.施主検査(再確認)

手直し工事の完了後、すぐに引渡しを受けてはいけません。本当に適切に補修されたのかどうか施主が再度、現場で見て確認するべきだからです。最初の施主検査を終えたときに、手直し工事後の再確認をいつ実施するのか打合せしておきましょう。

手直し工事の規模・内容によって、数日で工事が完了することもあれば、1週間以上かかることもあります。引渡しや引越しまでのスケジュールにはゆとりをもっておきましょう。

1-6.引渡しと残代金の支払い

手直し工事後の再確認で問題なければ、引渡しへ取引が進んでいきます。引渡しは、融資を受ける金融機関などで行うことが多いですが、実施場所・時間・必要書類などについては、早めに建築会社に確認しておいてください。

引渡しの当日は、建築代金の残金を支払う日でもあります。住宅ローンを利用する場合は、その融資金と一緒に自己資金の残りを建築会社へ支払うことになります。前もって自己資金からの支払い準備もしておきましょう。

建物の保存登記の申請もこの時に行うはずです。一般的には登記手続きを司法書士に委任することになります。

1-7.引越し

引渡しを受けた後は、施主の好きなタイミングで引っ越すことが可能です。よく引渡し日の翌日や翌々日ぐらいに引越し日を設定している人がいますが、万一、引渡しが遅延してしまったときには引越し業者の再手配が必要になりますから注意してください。

それまでに住んでいた賃貸住宅の退去期日が引渡し直後という場合も危険ですから、賃貸契約の解除もスケジュールにゆとりをみましょう。

2.引渡し時に注意すべきポイント

注文で建てた住宅の引渡しとなれば、完成状態がどのようになっているのか早く見たくて楽しみで仕方ないですね。わくわくすることでしょう。しかし、楽しんでいるだけでは後から後悔することもありますので、ここであげていることには十分に注意してください。

2-1.残代金の支払いは必ず建物完成後

新築住宅の引き渡し問題でトラブルになることがある大事なことは、残代金の支払い時期です。建物が完成してから残代金を支払うことが基本なのですが、建築会社によっては完成する前に支払いを求めてくることがあります。

たとえば、工事が遅れてしまって完成していないにも関わらず、残代金の支払いだけは契約で取り決めた日にしてほしいと建築会社が身勝手なことをいうケースです。

工事が遅れたならば、残代金の支払いも遅らせるべきものですから、このような建築会社の要望は断るようにしましょう。支払ってから、対応が悪くなってしまう業者は少なくありません。

2-2.未完成住宅の引渡しはダメ

「2-1.残代金の支払いは必ず建物完成後」と深く関係があるのですが、完成していない住宅であるにも関わらず、無理矢理、施主へ引き渡そうとするケースもあります。引渡すから残代金を支払えという無茶な話です。

未完成住宅の場合、引渡しを受けたと言っても、職人などはいつまでも出入りするし、その工事進捗によっては施主がまともに暮らすこともできません。未完成住宅の引渡しを受けるようなことはしないようにしてください。

2-3.施主検査は採寸だけではなく施工精度を要チェック

引渡しの流れのなかで施主検査について少し説明しました。施工上の不具合や契約内容との相違点があれば、このときに建築会社に指摘して補修等の対応を求めるべき機会であり、非常に重要です。

このときに、カーテン業者などを呼んで採寸作業に時間を費やしている人を多く見かけます。採寸すること自体は問題ないのですが、本来の目的である施主検査が適切に行われていないことがあるため、入居してから様々な不具合に気づき、暮らしながら補修工事をするという住宅もあります。

また、入居してから見つかった不具合はその内容や建築会社によっては対応してもらえないこともあるため、引渡し前の施主検査で時間をかけて見ておくべきだったと後悔する人もいます。このようなことにならないよう、きちんとチェックしておきましょう。

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