住宅購入・建築の注意点

損害を受けないために!新築住宅の着工が遅延したときの注意点と対策

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新築住宅の着工が遅延したときの注意点と対策

どうもこんにちは、ザク男爵でございます。

 

「マイホームの工事、どうやら着工が遅れるらしい・・・。」

 

新築住宅での着工(マイホームの工事をはじめること)の遅延は、よくあることです。

新築住宅の着工が遅延すると、

 

・急いで工事しようとして、手抜き住宅になる。

・引き渡し(マイホームが完成し、住宅を受け取ること)の予定が遅れる。

・引き渡しが遅れると、仮住まいに住む期間が長くなり、費用が余分にかかる。

 

などの問題が発生し、ハウスメーカー(工務店・建築士)と補償問題をめぐって泥試合となることが多いのです。

そこでこの記事では、

 

・新築住宅の着工が遅れる原因。

・新築住宅での着工の遅延による影響。

・新築住宅で着工が遅れたときの対応方法・予防方法。

 

について解説させて頂きます。

着工の遅延は、マイホーム計画に赤信号が出たサインです。

「着工の遅延・・・?ふ~ん・・・。」と軽く考えてはいけませんよ!

 

目次
  1. なぜ遅れる?新築住宅の着工の予定が遅延する3つの原因。
  2. 新築住宅で着工が遅延したことによる影響は?
  3. 着工の遅延で引き渡しも遅れた場合の対応方法!
  4. 引き渡しの遅延により、受ける損害を確認すべき。
  5. 着工の時期が遅れないための対策。
  6. 着工が遅れたときにやるべきこと対応方法
  7. まとめ:着工の遅延は、根深い問題に発展する可能性あり!

なぜ遅れる?新築住宅の着工の予定が遅延する3つの原因。

・・・しかしですよ?そもそも疑問に思いませんか?

「これから工事をはじめるぞ!」というスタート地点にすぎない着工が、なぜ遅延するのかと。

 

私は、ハウスメーカーの肩を持つつもりはありません。

しかし新築住宅の着工が遅延する理由は、次の3つがあるのです。

 

1・施主と意思疎通ができず、着工時期になっても設計図が決まらない。

新築住宅の着工が遅延するのは、施主(家を建てる人)と意思疎通ができず、着工が迫っても設計図が決まらないからです。

注文住宅での家作りは決めるべきことが多いので、間取り・設備の決定に迷ってしまいます。

 

「吹き抜けはメリット・デメリットあるから決めきれない・・・どうしよう!?」

「本当に間取りはこれでいいのかな・・・?やっぱり変更したい!」

「やっぱりこれも追加したい!」

 

あれこれ迷うのも、新築住宅の楽しみの1つです。

しかし家作りでは「着工」というタイムリミットがあり、それまでに設計図を完成しなくては、着工は遅れてしまいます。

新築住宅の着工の遅延の原因は、施主(家を建てる人)にもあるのです。

 

職人不足による遅延

2・現場職人の人員不足。

新築住宅の着工が遅れてしまうのは、現場で作業する職人不足も原因です。

現場職人の減少・高齢化により、各ハウスメーカーは人員の手配に必死です。

しかしそれでも人手が見つからないと、当初の着工の予定が遅れてしまいます。

 

3・建築確認申請に時間がかかっている

新築住宅の着工の遅延の原因として、「建築確認申請に時間がかかってしまった」、というケースもあります。

新築住宅は建築確認申請が通らないと、着工できません。

そのため建築確認申請に時間がかかってしまうと、着工が遅れてしまうのです。

 

建築確認申請は、通常1~2週間でおわります。

しかし書類不備や、担当者のミスが重なると、着工の時期はずるずると遅くなることに。

 

「建築確認の申請に時間がかかってるんだ!だから遅延は仕方ない!」

 

ハウスメーカーの担当者は、開き直って弁解するかもしれません。

しかしもとを正せば、ハウスメーカーのスケジュール管理の甘さが原因ですから。それに担当者の仕事が雑なことも、無関係ではないですよね。

 

新築住宅で着工が遅延したことによる影響は?

「すみません、着工が遅れます。」

 

ハウスメーカーから着工の遅延を伝えられたら、軽く考えてはいけません。

なぜなら大切なマイホームに、次のような影響が出る可能性があるからです。

 

突貫工事と手抜き工事

突貫工事による手抜き住宅、欠陥住宅。

新築住宅で着工が遅延すると、手抜き住宅・欠陥住宅が完成するおそれがあります。

なぜなら家の完成を間に合わせようとして、急いで工事をするからです。

「細かく指示されて腹が立った!」と子供じみた考えで、雑な仕事をする会社もいます。

 

・釘を打つべきところに、釘が打ってない。

・断熱材の施工が雑。

・コーキング(防水処理)が雑で汚い。

・ゴミを床下に放置したまま。

 

「そんなこと、本当にあるの?」と驚く内容ですが、これが本当にあるんですよね。

もちろんすべての家で、手抜き作業が行われる訳ではありません。

しかし着工の遅延は、手抜き住宅の原因の1つになるのは確実です。

大切なマイホームだからこそ、着工が遅延しても丁寧に施工しなくてはいけません。

 

現場職人の手配のキャンセル・再手配で、さらに工期が遅れる。

新築住宅で着工の遅延があると、その影響でさらに工期が遅れてしまいます。

着工の遅延により、現場の職人の手配をキャンセルし、再手配をするからです。

前述の職人不足の背景もあり、一度キャンセルしてしまうと、こちらの都合のよいタイミングで職人を手配することは難しいです。

そのため着工が遅延してスケジュールに狂いがでると、ずるずる予定は遅くなってしまいます。

 

引き渡し時期が遅れることも。

さらに問題なのは、着工の遅延が原因となり、引き渡しの時期が遅れてしまうことです。

引き渡しとは、家の代金を支払って、自分の家にすることです。

引き渡しの時期が遅れてしまうと、

 

・仮住まいの期間が長くなり、余分な家賃が発生する。

・買い替えの場合、売却のスケジュール調整が必要になる。

・家が未完成のまま、引き渡しするリスクがある。

 

という、やっかいな問題が発生してしまいます。

着工の遅延からはじまった問題も、ずるずると引き伸ばされると根深い金銭問題になります。ご注意くださいませ。

 

着工の遅延で引き渡しも遅れた場合の対応方法!

「着工が遅れたですと・・・!?」

 

あなたが着工の遅延を知ったときに確認すべきは、「引き渡しの時期」です。

引き渡しに遅延があるかどうかで、今後の対応が変わります。

 

引き渡しも遅れるなら、入居・引越し時期の再検討が必要。

着工の遅延でマイホームの引き渡しも遅れるなら、入居・引越しの時期の再検討が必要です。

「着工の遅れを取り戻したい。引き渡しまでに間に合わせたい!」というお気持ちはよく分かります。

しかし一度遅れたスケジュールを取り戻すのは大変で、突貫工事による手抜き住宅を作られてしまったら、それは本末転倒です。

ですので、引き渡しまで遅延するならば、まずは引越し・入居の時期を再検討しましょう。

 

通常、引き渡しの時期は契約書に記載されているので、ハウスメーカーは着工の時期が遅れても引き渡しの時期は厳守します。

しかしハウスメーカーの中には、引き渡しの時期を契約書に盛り込まない会社もいます。

これは完全にハウスメーカーの不親切な対応ですが、被害を受けるのは施主です。

自衛の意味でも、契約書に引き渡しの時期を記載してもらいましょう。

 

賃貸アパートの退去時期が決まってるなら、大家さんと調整すべき。

賃貸アパートに住んでいて、すでに退去する日を決めている場合、すぐに大家さんと退去の日にちを調整しましょう。

賃貸アパートの退去の日にちを伝えると、大家さんは次の入居者を迎える準備をはじめます。

 

・ハウスクリーニングの手配。

・入居者募集を不動産会社に依頼する。

・すでに次の入居者が決まっている場合、書類手続きなど。

 

退去の日にちが変わると、大家さんも損失が出てしまいます。また、次の入居者が決まっていれば変更も不可能です。

そのため退去の日が近い状態では、日にちを変更できずに退去することに。

仮住まいの家賃・引越し費用が余分にかかってしまうので、引き渡しの遅延を知ったらすぐに大家さんに相談しましょう。

 

引き渡しの遅延により、受ける損害を確認すべき。

引き渡しの遅延の影響は根深い金銭問題に発展し、ハウスメーカーを相手に損害賠償を起こすときもあります。

ですので「引き渡しが遅延することで、どんな損害を受けるのか?」、事前に知っておくことが大切です。

 

仮住まいの家賃。

引き渡しの遅延による損害は、仮住まいの家賃です。

自宅の建て替えで仮住まいに住んでいる場合、引き渡しの時期が遅れれば、仮住まいの期間は長くなります。その分、家賃は多く発生します。

仮住まいの期間が2~3カ月と長くなれば、支払う家賃もバカになりません。

 

引っ越し代。

引き渡しの遅延により現在の自宅を退去して仮住まいに引っ越す場合、引越し代の損害を受けます。

一家族の引越し代は、高いシーズンであれば20万円~と、なかなかお値段が高いです。

本来の引き渡しの予定ではかかることがなかった引っ越し代は、ハウスメーカーに対して支払いを求めることもあります。

 

高くなった引越し代の差額。

引き渡しの時期が遅れたことでマイホームへの入居が引っ越しシーズン(8、9月・3、4月)に重なってしまうと、引っ越し代は高くなります。

「本来の引き渡し時期ではもっと安くなるはずだったのに、遅延によって引越し代が高くなってしまった。」

このような場合も、引き渡しの遅延による損害といえます。

 

事前に契約書で遅延損害を決めておくのが大切。

引き渡しの遅延で受けた損害は、ハウスメーカーと交渉して支払いを求めることができます。

しかし大抵の場合、ハウスメーカーとの交渉はもめます。

 

・言った、言わない論争で先にすすまない。

・「当社に落ち度はない」の一点張り

・担当者と連絡がつかなくなる。

・「業界の慣習ですから。」と、やり合ってくれない。

 

せっかくの家作りで泥沼の交渉がはじまってしまうと、家作りどころではありません。

交渉が長引いて消耗するだけでなく、家の工事がとまって躯体も傷んでしまいます。

そのため、損害賠償は契約前に決めておくべきでございます。

 

着工の時期が遅れないための対策。

着工が遅れてしまうと、それが引き金となってさまざまなトラブルが起きてしまいます。

ですので、最初から着工が遅れないように対策することが大切です。

 

契約前に着工日を明記してもらう。

着工日の遅延対策でもっとも大切なのは、契約書に着工日を明記してもらうことです。

この方法がもっとも確実で効果のある方法です。

ハウスメーカーによっては、

 

「着工日は明記してませんが、当社を信じて下さい。・・・え?当社を疑うのですか・・・?」

 

と義理人情に訴えかけるケースもありますが、必ず契約書に盛り込んで頂きましょう。

契約したときの約束を律儀に守る人、とくに悪い状況になっても守る人は多くないですよ。

 

完成・引き渡しが遅延したときの、遅延損害金を定めておく。

契約書に完成・引き渡しが遅延したときの遅延損害金を定めておくと、着工の遅延の抑止力になります。

遅延損害金を決めるときは、

 

・理由に関わらず引渡しが遅延したとき(実際の損害があっても無くても)

・いくら払うのか?

 

を決めておくと、のちの交渉がスムーズです。

 

「着工日が遅れたときに、契約解除できる」という条項を契約書に入れる。

もし可能であれば、「着工が遅れたときに、契約を解除できる」という条項を契約書に加えるよう交渉してください。

ハウスメーカーの中には、「着工日が遅れても、契約は解除できない」とあぐらをかいている会社もいます。

たとえば「着工日を2週間以上、遅延した場合は解約する!」と定めておくと、ハウスメーカーへの抑止力になります。

ただし拒否されることも多いので、慎重な交渉が必要です。

 

着工が遅れたときにやるべきこと対応方法

「もし着工が遅れてしまったら・・・。」

そのときは慌てず、次の対応をしてくださいませ。

 

工期を短縮するための、突貫工事・施工ミス多発への対策をする。

着工が遅れた場合、優先すべきはマイホームの完成度です。

工期を短くするための、突貫工事・施工ミスの多発は、なんとしても防がなくてはいけません。

もし入居時期を遅らせていいなら、建築会社に伝えて工事を急がせないことが大切です。(気持ち的にはイライラしますが)

 

また手抜き住宅対策として、第三者による住宅診断・ホームインスペクション(不具合・欠陥を検査すること)もおすすめです。

ハウスメーカーとはちがった中立的な立場から住宅診断することで、マイホームの完成度をチェックできます。

 

損害賠償金の請求

引き渡しが遅延するなら、損害賠償金請求を検討する。

ハウスメーカーが受けた損害に対応してくれなければ、損害賠償金請求も検討しなくてはいけません。

 

・長くなった仮住まいの家賃。

・引越し費用。

・割高になった引越し費用の差額。

 

着工の遅れからずるずると引き渡しも遅れるハウスメーカーは、管理体制・仕事も雑であることが多いです。

こちらの依頼に対応してもらえないことも多いので、損害賠償の心の準備はいつでもしておきましょう。

 

まとめ:着工の遅延は、根深い問題に発展する可能性あり!

新築住宅の着工の遅延は、根深い問題に発展する可能性が高いです。

はじまりはただの「着工の遅延」だったかもしれませんが、問題を放置するとハウスメーカーとの損害賠償問題になってしまいます。

ですので「着工が遅れる」との情報をキャッチしたら、すぐに行動することが大切です。

 

・引き渡しも遅延するか、確認する。

・賃貸アパートに住んでるなら、大家さんと退去の日程調整。

・引き渡しが遅延する場合、受けた損害の確認。

 

また着工の遅延を防ぐため、必ず契約書に

 

・着工日。

・損害を受けたときの賠償方法(遅延損害金)。

・可能であれば、着工が遅延したときの契約の解除。

 

これらを盛り込んでおくことが大切です。

着工が遅れると、突貫工事がはじまり、手抜き住宅になるかもしれません。

手抜き住宅を防ぐには、第三者の住宅診断(ホームインスペクション)が役に立ちます。

客観的な立場からマイホームの完成度をチェックしましょう。

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