どうもこんにちは、ザク男爵でございます。
「ローコスト住宅を買おうと思ってるけど、手抜き住宅が心配。」
「だからと言って、大手ハウスメーカーは高すぎて買えない!」
・・・イエス、マダム。お困りですか?
そのお悩みは、ホームインスペクションを受けることで解決できます。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)などが第三者的な立場から、家の欠陥・不具合・改修すべきことを見つけるサービスです。
ホームインスペクションを受けることで、家の欠陥の有無はもちろん、改修するおおよその費用も分かります。
ローコスト住宅は安く家を建てるために、徹底的にコストを抑えて家を作ります。
そのため「ローコスト住宅=手抜き住宅」の不安がつきまとい、購入される方は安心できないのです。
だからこそ、ローコスト住宅を購入される方にホームインスペクションを受けて頂き、安心してマイホームライフを楽しんで頂きたいのです。
ではローコスト住宅でホームインスペクションを受けるとき、どのようなことに注意すればいいのでしょううか?
この記事では、
- ローコスト住宅が安く家を作れる理由。
- ローコスト住宅のメリット、デメリット。
- ローコスト住宅がホームインスペクションを受けるべき理由。
- ホームインスペクションを受けるときの注意。
- ローコスト住宅でチェックすべきポイント。
について、解説させて頂きます。
「手抜き住宅なのかな・・・」と1人で悩まずに、ホームインスペクションを受けてすっきり解決しましょう。
なぜこんなに安い!?ローコスト住宅とは?
「ローコスト住宅が手抜き住宅なのは、安いからにちがいない!」
ローコスト住宅は、しばしば叩かれます。
ですが冷静に考えて頂きたいのですが、安いことは決して悪いことではないですよね?
言い換えるなら「みんなが買える値段で、頑張って家を作っている」とも言い換えられます。
広告費を抑えているから、安い。
ローコスト住宅が安いのは、広告費を抑えているからです。
ローコストハウスメーカーは、大手ハウスメーカーのような派手な広告を流さないので、広告費を安く抑えられます。
そのため広告費を家本体の価格に上乗せないので、安いのです。
とくにテレビCMにかかる費用はケタ違いで、億単位の広告費がかかることも。
テレビCMでよく見かける大手ハウスメーカーは、それだけ多くの広告費を払っているということです。
素敵な芸能人を起用したテレビCMは、「このハウスメーカーの家は、きっと素敵な家だろう。」とイメージさせます。
ですが素敵なのは芸能人であって、家が素敵なこととは関係ありませんよね。
材料を大量に仕入れるから、安く作れる。
ローコスト住宅が安いのは、材料を大量に仕入れるからです。
同じ材料を大量に仕入れることで、価格を下げて買っているのです。
粗悪品を仕入れるから安いのではなく、「安く買うための努力をしている」から安いのですね。
ローコスト住宅が安いのは、ハウスメーカーの涙ぐましい努力の結果でございます。
家をたくさん建てるから、作業者(職人)の支払いを安くできる。
ローコスト住宅の安さの秘密は、人件費にあります。
ローコスト住宅では人件費を安くしているから、家の価格も安いのです。
ローコスト住宅の中には、大量に家を作るハウスメーカー(パワービルダー)もおります。
パワービルダーの仕事の単価は高くないのですが、現場が多いので安定収入になります。安定して仕事がもらえる反面、単価が安くなってしまうのですね。
しかし家を買う側からすると、そのおかげで家が安く買えるのも事実でございます。
ローコスト住宅のメリット・デメリット。
「ローコスト住宅のメリットは、価格が安いこと。」
あなたはもしや、ローコスト住宅にそのような認識をもっていませんか?
・・・イエス、それは半分正解ですが、半分は間違いです。
なぜならローコスト住宅には、それ以外にもメリットがあるからです。
住宅ローン返済が楽!
ローコスト住宅のメリットは、価格が安いだけではありません。
家の価格が安いからこそ、楽なんです。住宅ローンの返済が。
住宅ローン返済が楽なので、ローン返済のために共働きになる必要も、大好きな旅行を我慢する必要もありません。
快適なマイホームライフは、余裕ある住宅ローン返済が必要です。
家の価格を抑えられるローコスト住宅なら、それが無理なく実現できるのです。
設備も充実している。
「ローコスト住宅は、ただ安いだけ。設備はぜんぜんダメ。」
と思っているなら、すぐに認識を改めるべきでしょう。
なぜならローコスト住宅の設備も、なかなか充実しているからです。
・浴室乾燥機。
・食洗器つきのシステムキッチン。
・床暖房。
・太陽光発電、蓄電池。
これらの設備コミコミで、お値段かわらず、ローコストです。
そもそもローコスト住宅がローコストなのは、広告費の削減や、大量仕入れによるコスト削減のおかげです。
つまり「ハイテクな家が、お得に買える」のが、ローコスト住宅なのですね。
家の性能が低いワケではない。
「ローコスト住宅は、家の性能がぜんぜんダメ」
と思っているなら、こちらも考えを改めるべきでしょう。
なぜならローコスト住宅の性能は、決して低くないからです。
多くのローコスト住宅では、住宅性能評価で最高等級を取得しています。
・耐震等級:等級3(等級1の1.5倍の地震に耐えられる・最高等級)
※等級1:震度6~7に対しても、倒壊・崩壊しない。
・劣化対策:等級3(最高等級)
・維持管理、更新の容易性:等級3(最高等級)
・省エネルギー等級:等級4(最高等級)
※いずれもタマホーム 大安心の家のスペックより
※建築会社や物件によって相違がある
昔は「安かろう、悪かろう」だったのかもしれませんが、最近のローコスト住宅は「安くて、いい家」なのです。
ローコスト住宅のデメリットとは?
ですがローコスト住宅にもデメリットがございます。
・オプションを追加すると、結局高くなる。
・デザイン、間取りに「ありきたり感」がある。
・「ローコスト=手抜き」という不安。
なかでも「ローコスト=手抜き」という不安は、大きなデメリットでしょう。
いくらローコスト住宅のメリットを知っても、「安くていい家なんてできる訳がない・・・」と思ってしまいますよね。
ローコストが安い理由をご説明しましたが、とはいっても作業するのは人間です。
「単価の安い仕事だから、適当に(手抜き)仕事をしよう」と考える作業者がゼロとは言い切れません。
ローコスト住宅は、建築中のホームインスペクションが必要。
ローコスト住宅こそ、ホームインスペクションを受けて「ローコスト=手抜き」の不安を消すべきです。
ローコスト住宅のホームインスペクションは、建築中に受けることが大切です。
家が完成すると、大切な部分が見えない。
建築中にホームインスペクションを受けるべき理由は、建築が終わってしまうと、大切な部分が見えなくなってしまうからです。
本当に確認すべき大切な部分は、工事が終わってしまうとチェックが難しくなってしまうのです。
・基礎の配筋
・基礎のアンカーボルト
・構造躯体(柱、梁、筋交い、金物など)
・防水工事
・断熱工事
これらは家の基本性能となる、大切な部分です。ですが家が完成すると、どれも隠れてしまいます。
ですので、ローコスト住宅のホームインスペクションは、建築中に受けるべきなのです。
家の工事の進捗とあわせて実施して、見えない部分までチェックしないと意味がありません。
ホームインスペクションを利用するときの注意。
ローコスト住宅の建築中に、ぜひホームインスペクションを活用頂ければと思っています。
ですが1点、利用するときにご注意頂きたいことがございます。
契約前、もしくは契約時にハウスメーカーに伝えておく。
建築中にホームインスペクションを受けるとき、契約前、もしくは契約時にインスペクションを受けることを伝えてください。
なぜならホームインスペクションが原因で、ハウスメーカーとの関係が悪化するおそれがあるからです。
ローコスト住宅といえど、自分の仕事にほこりをもって仕事をしている方は大勢います。
ですが事前に断りなくホームインスペクションを受けてしまうと、
「あなたの仕事は信頼していません」
のメッセージになりかねないのです。
家作りはハウスメーカーとの信頼関係が大切です。
だからこそ、ホームインスペクションを受けることを事前に伝えてください。
受ける理由を説明すれば、ハウスメーカーも理解してくれますよ。
見逃すな!ローコスト住宅で多い施工不良!
ローコスト住宅をホームインスペクションすると、重要なところなのに施工不良があるケースをよく見かけます。
とくに次の4項目は重要です。
例にも漏れず、家が完成してしまうとチェックできない部分なので、建築中にインスペクションを受けましょう。
1・基礎配筋の検査
ローコスト住宅でチェックすべきは、基礎配筋の検査です。
基礎工事では、強度をあげるためにコンクリートの中に鉄筋(鉄の棒)をいれます。
鉄筋の太さ、入れ方、配置によって基礎の強度が変わるため、ホームインスペクションで厳しくチェックする必要があります。
基礎の配筋は、コンクリートを流し込んでしまうと確認できません。
家の強度に直結する部分なので、建築中のインスペクションが大切です。
2・基礎コンクリート打設後のアンカーボルトの検査
基礎コンクリートには、柱を支えるための「アンカーボルト」という金属の棒が配置されます。
アンカーボルトは、家の構造に関わる大切な部分です。
・アンカーボルトの位置は適切か?
・アンカーボルトの長さは十分か?
・アンカーボルトに傾きはないか?
アンカーボルトの検査ができるのも、家が完成する前だけです。
重要な部分ですので、建築中にチェックしたいところです。
3・外壁、バルコニーの防水工事の検査
ホームインスペクションで、防水工事の検査は大切です。
なぜなら防水工事の不具合で家が濡れてしまうと、木材が腐り、強度が下がってしまうからです。また白アリの原因にもなってしまいます。
防水工事で確認すべき部分は、外壁と屋根、バルコニーですが、特に施工不良が多いのは外壁とバルコニーです。
外壁に使われる「外壁防水シート」が、適切に施工されたのか、チェックする必要があります。
・外壁防水シートの重ね代(重なっている部分)、重ね順
・外壁防水シートのコーナーの回し込み
・外壁防水シートの破れ、乱れ。
・防水テープの処理(貫通部、サッシ周り)
またベランダの防水では、
・ベランダの勾配
・下地処理
・水抜きの設置状況
などの確認が必要です。
4・外壁の断熱材の検査
ここ数年で高断熱の家が増えましたが、ご存知ですか?
いくら「いい断熱材」を使っても、施工が悪く、すき間が空いていると、本来の断熱性能が発揮できないのですよ。
「どんな断熱材を使うか?」も大切ですが、断熱材を「どれだけ正確に施工したか?」も大切です。
・断熱材の固定方法、施工方法
・断熱材のすき間。
・気密層(空気の入る場所)の確保
外壁、内側の下地材を張り付けてしまうと、断熱材のチェックができません。
本来の断熱性能を発揮するためにも、建築中のホームインスペクションを受けたいところです。
まとめ:ローコスト住宅こそ、建築中にホームインスペクションを。
ローコスト住宅は、ただ安いだけではありません。
安いだけでなく設備が充実しており、安いからと言って家の性能が低いワケではありません。
「安かろう、悪かろう」という暗黒なローコスト住宅のイメージは、過去のものでしょう。
ですが一方で、ローコスト住宅は徹底的にコストを削る努力をしています。そのため、
「ローコスト住宅=手抜き住宅」
との不安が、根強く残ってしまうのです。
ローコスト住宅の不安は1人で悩むよりも、ホームインスペクションを受けることをおすすめします。
「ローコストだけど、不具合がなくて安心だった!」
中立的な立場からの検査を受けることで、マイホームの不安を解決できます。
大切なマイホームだからこそ、建築中にホームインスペクションを受けましょう。
それでは、また!