土地探し

地盤改良費は土地の売主負担か買主負担か

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地盤改良費は土地の売主負担か買主負担か

住宅を新築するために土地を購入するとき、その土地の地盤は問題ないだろうかと心配になりませんか?軟弱地盤でせっかく新築した住宅が早期に傾いてしまったとか、心配で安心して生活できないといった話を聞くことは意外と多いものです。

地盤強度の良し悪しは、住宅取得を成功にも失敗にも導いてしまう影響力の大きい事項です。

仮に購入した土地の地盤が軟弱であった場合、建物工事に着工する前に地盤調査結果や建物プランに適した地盤改良・補強工事を行なうものですが、その工事費用の負担は決して小さなものではありません。この費用の負担はどうなのでしょうか。

地盤調査費用の負担を土地の売主か買主のいずれが負担するのか解説しているので、土地購入や家づくりの際の参考としてください。

1.日本の土地に地盤改良工事は必要なもの

地盤改良・補強工事は費用がかかわるわけですから、必要ないならばやりたくないものですが、現実はどうなのでしょうか。

1-1.地盤改良工事費用が発生すると考えておくべき

日本国内は残念ながら地盤の弱いエリアが非常に広いです。地震国でありながら地盤が弱いことにより、地盤を心配する意識が高まっているとも言えます。もちろん、地域によって特色が異なりますから、地盤調査の結果、改良工事・補強工事を必要としないと判断されることもあります。

ただ、地盤改良工事・補強工事が必要と判断されることの方が多いですから、基本的には必要となるだとうと考えて土地購入を検討した方がよいでしょう。

1-2.数十万円~数百万円もかかる

地盤改良工事・補強工事にかかる費用は、地盤調査結果とその土地に建築する建物プランによって大きく異なります。20~30万円程度の場合もありますが、300万円超となっている場合もあります。100万円を超える負担となれば、予算にも大きく影響しますから慎重になってしまいますね。

地盤調査は買主が行う

2.買主が地盤調査するもの

地盤改良工事・補強工事の費用が高額になるのであれば、それを誰が負担するものか気になるのも当然です。土地を購入して家を新築する場合、その土地を売った売主が負担するものでしょうか。それとも買主の自己責任とするのでしょうか。

2-1.売主が地盤調査してから売ることは少ない

土地の売主と言っても不動産会社である場合と一般個人である場合があります。売主が一般個人である場合、売却に際して地盤調査をして売ることはまずありませんから、買主が購入後に費用負担して地盤調査をすることになります。

また、売主が不動産会社であっても、購入した買主が購入後に建物プランを決める場合(ほとんどがそうですが)、買主が負担して地盤調査をすることになります。

これらの地盤調査の結果、地盤改良工事・補強工事が必要だと判断されれば、やはり土地の買主の負担でその工事を行なわなければなりません。

土地の売買をする際に、地盤改良工事・補強工事が必要だと判断されたときには、地盤改良工事・補強工事の費用を売主が負担するといった特約でも付けていない限り、買主負担が原則なのです。また、このような特約を希望しても受け入られるケースは少ないでしょう。

2-2.地盤調査は建物プランが決まってから行う

ところで、地盤調査を行うタイミングいつであるか知っていますか?

実は、どのような家を建てるか決めてから実施することが一般的です。

その理由は、1つの土地のなかのどこに建物を配置するかという点とどの位置で地盤調査を行うかという点が密接に関わっているからです。

地盤調査をする箇所数は、30坪程度の土地であれば5箇所です。そして、その位置は建物の4隅と中央付近です。つまり、実際に建物が建てられる場所が決まらないことには調査すべき箇所(ポイント)も決まらないのです。

地盤調査箇所1

上の図を見てください。建物の配置にあわせて5箇所で地盤調査を行っていることがわかりますね。一方で下の図を見てください。

地盤調査箇所2

最初の図と同じ土地の大きさ、形状なのですが、建物の配置が異なるため、地盤調査を実施する箇所も違っています。

1つの土地のなかだから、建物の配置に関係なく先に何箇所が地盤調査すればよいのではないかと考えるかもしれませんが、それは後で問題になる可能性があります。

1つの土地のなかでも地盤調査の結果が異なることは意外と多いからです。たとえば、土地の南側よりの部分は軟弱地盤だけど北側の地盤は強いということもあるのです。それだけに、実際に建物の荷重がかかる箇所で地盤調査しておかなければ、建てた後の影響を想定しづらいのです。

2-3.土地の瑕疵(地中の埋設物など)は売主負担

原則として、地盤調査や地盤改良工事・補強工事の費用は買主がするものだと理解できたことでしょう。しかし、地盤調査や建物工事に着手してから見つかった土地の瑕疵については売主の負担で対応することが多いので、土地のことは全て買主負担であると考えないようにしましょう。

たとえば、着工してから地中に以前の建物の一部(廃材・配管・基礎の一部など)が見つかることがありますが、これらの撤去・処分費用の負担は土地の売主に求められることは多いです。但し、一般個人の売主から購入した土地である場合は買主負担となることが多いですから注意してください。

地中埋設物の撤去・処分費だけでも数十万円かかることはありますから、この負担がどうなるかも重要なことですね。

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