住宅をリノベーションするには、その規模や仕様などにもよりますが、500万円を超える予算となることもあります。それだけの資金が必要な工事をするのであれば、全額を自己資金で賄うことは難しく、金融機関から融資(ローン)を受けてリフォームやリノベーションをしたいという人も多いです。
リフォームやリノベーションのための融資を考えている人は、リフォームローンの基礎知識をここで学んでおきましょう。
1.名称はリフォームローン
家を購入するときに利用する融資は住宅ローンと呼ぶことにはなじみがあると思いますが、増改築を資金の目的とする融資のことは何と呼ぶのかご存知でしょうか。
多くの銀行では、増改築に使用する資金の融資をリフォームローンと呼んでいます。リノベーションローンという呼称はあまり使用しません。リノベーションのための資金であってもリフォームローンの利用を検討することになります。
2.リフォームローンを取扱う銀行が増えた
リフォームローンは以前に比べれば、随分と利用しやすくなったものです。10年前であれば、多くの銀行がリフォーム目的の資金については積極的ではありませんでした。住宅ローンに比べて融資金額も低く、ニーズもそれほど高くなかったこともあったと思われます。
今では大きく状況が変わってきており、いろいろな銀行からリフォームローンを選ぶことができるようになっています。しかし、それでも一部の銀行では扱っていないこともあります。
3.1,000万円の融資も可能
内装の交換や一部設備の交換程度のリフォームであれば、工事費が300万円を超えることはあまりありません。リフォームの工事費用が500万円を超えるということは少ないのです。
それだけに、銀行から融資を受けたい金額も500万円を超えるということはあまりないわけですが、間取り変更やこだわりのある仕上げなどにするリノベーションをする場合には、500万円を超える予算となることもしばしばあるものです。
しかし、リフォームローンの融資額の上限を500万円に設定している銀行も多く、そういった銀行からはリノベーションに必要な資金を調達することができないこともあります。
しかし、なかには1,000万円まで融資する銀行もありますから、必要な資金に合わせて銀行を探しましょう。執筆時の2017年6月1日時点では、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行では融資上限を1,000万円としています。
4.返済期間(借入期間)は住宅ローンより短い
リフォームローンは、住宅ローンに比べると返済期間が短いです。住宅ローンでは、年齢次第では30年や35年という期間も可能ですが、リフォームローンは長くても15年です。10年を最長としているケースが多いですから、返済計画を考えるときは住宅ローンの感覚を捨てなければなりません。
5.見積書・図面・工事請負契約書が必要
リフォームローンの融資を受けるためには、住宅ローン同様に収入証明などの必要書類がありますが、リフォームやリノベーション工事の見積書や図面、工事請負契約書も必要となります。
実は、実際にはリフォームをしないのに工事すると見せかけて銀行から融資金をだまし取ろうとする人もいるため、銀行の審査も慎重になっています。