ホームインスペクション

リノベーション時に建物の劣化・不具合も補修すべき理由と対応方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
リノベーション時に建物の劣化・不具合も補修すべき理由と対応方法

長く住んできた自宅や、相続したり購入したりした中古住宅をリノベーションして居住しようとする人が読んでおきたいコラムです。

間取りを大きく変更するようなリノベーションをするときには、建物を広範囲に解体撤去することになります。間取り変更が大きなものでない場合でも、解体撤去する範囲はあるでしょう。その解体をしたときには、それまで隠れていた箇所がオープンになり、内部を見ることができます。

これは。建物を効率よく長持ちさせるために大事な良い機会です。リノベーション時にかける費用を効率よく活用し、かつ住まいを長持ちさせるためにも、ここで学んでおきましょう。

1.リノベーションするなら劣化と不具合も同時に補修すべき

リノベーションといえば、現況の間取りから自分の思い通りの部屋へ変更するような工事を思い浮かべる人が多いようです。事実、そういったリノベーションは多いです。自分たちのライフスタイル、住まいの使い方・暮らし方に適したプランへと変更する工事がリノベーションです。

ただ、せっかく工事するのですから、プラン変更という視点以外でも考えた方がよいでしょう。それが、補修・補強といった工事です。

1-1.早期発見・早期対処で建物の寿命を延ばす

壁紙(クロス)を貼り換えるだけのリフォームであるならば、工事の際に確認できることはそう多くありません。工事前の状況とほとんど同じです。しかし、壁や天井、床などを解体する工事を行うのであれば、それまで隠れていた箇所が現れて確認できるようになります。

その確認時に建物の悪いところ(著しい劣化や不具合など)が見つかったならば、補修しておくことで建物を長持ちさせることができます。逆に言えば、放置していれば建物の寿命を縮めることになったり、後から多大なコスト負担を強いられたりすることがあるのです。

リノベーションに資金を投じるわけですから、住宅が長持ちしてほしいのは誰でも同じです。そして、リノベーションをする際には、長持ちさせるために必要な情報を得ることができる機会でもあります。この機を有効活用するかどうかはあなたにとって1つのポイントとなるでしょう。

1-2.同時補修で手間が楽になる

リノベーション時に不具合や劣化を同時に補修することで、施主がリフォーム業者等と話し合う手間が一度で済みます。リノベーションと補修工事に関して、別々に何度も打ち合わせや話し合いのための時間をとらなくてもよいのはメリットになります。

1-3.同時補修でコストダウンできる

リノベーションと補修工事を一緒にすることでコストダウンできることは多いです。

例えば、柱が腐食していた場合、補修するためには壁の解体が必要です。リノベーションで壁を解体するならば、一緒に補修もしておいた方がよいのはイメージしやすいですね。また、補修のためだけに壁を解体するなんて費用も資源ももったいない話です。

また、外壁をするときには屋根の補修や交換も一緒にすれば、足場台は一度済みますから経済的です。

このように、プラン変更と補修は一体で考えた方がお得なのですが、リノベーション業者によっては注文された工事しかしようとせず、必要な補修工事があるとわかってもきちんと提案してこないことがあります。解体した時点でわかった補修すべき点を報告してくれないこともありますから、注意したいところです。

2.建物の劣化や不具合を確認する方法

補修すべき建物の劣化や不具合があるかどうか確認し、それをリノベーション工事の際に一緒に補修してもらうわけですが、そういった劣化や不具合をどのようにして確認すればよいのでしょうか。建築は専門的なことが多く、一般の人では気づかない問題や気づいても一緒に補修した方がよいかどうか判断できないこともあります。

2-1.リノベーション業者に建物を調査してもらう

補修すべき劣化や不具合の有無の確認は、リノベーション工事を発注する会社に建物調査してもらってから提案してもらう方法があります。リノベーション業者にとっては、補修工事を一緒に行うことは工事費が増えることにもなり、メリットとなりますから基本的には嫌がることはないでしょう。

むしろ、多くの業者が自ら提案しようとするはずです。

しかし、工事金額をかさ上げしたいがために、不要な補修工事まで提案することがあるため、そういった悪質な業者には十分に注意しなければなりません。また、不具合や著しい劣化の見極めがきちんとできない業者もありますので、その点にも注意した方がよいでしょう。

2-2.第三者の専門業者に住宅診断(ホームインスペクション)してもらう

もう1つの方法は、リノベーション工事とは利害関係のない第三者の専門業者に住宅診断(ホームインスペクション)を実施してもらう方法です。一般的には建築士が行なうものです。

工事金額の増減が利益に関係ない立場から客観的な意見をしてもらえる点が最大のメリットですし、専門業者ですから建物調査に不慣れなリノベーション業者よりも信頼できることが多いです。特に、リノベーション業者が工事を他社に丸投げするケースも多いですが、そういった業者ならば現場知識・経験が欠けることから、専門業者の診断(インスペクション)が頼りになるでしょう。

 
住まいのリノベーションは、そう何度もすることはありませんし、補修やメンテナンスもそう何度もすることはありませんね。これを同時に実施することは、時間的にも金銭的にもメリットがあることですから、同時に対応することを前提にしてリノベーションを検討しましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ホームインスペクション(住宅診断)

安心できる住宅取得のために!
・建物の欠陥・不具合がわかる
・安心して家を建てられる
・第三者の意見を聞くことができる
・一級建築士があなたの味方になる

ホームインスペクション(住宅診断)

ハウスメーカーから無料で間取りプランや土地の提案を受けたい方へ