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リノベーション(リフォーム)の見積り依頼で大事な9ステップ

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人生において何度も住宅をリノベーションもしくはリフォームすることはありません。つまり、リフォーム業者などの建築会社に対してリノベーションやリフォームの見積りを依頼することも何度もあることではありません。

それだけに、リノベーションやリフォーム工事の見積り依頼をする前後の流れがイメージしづらい人もいるでしょう。ここでは、建築会社に見積り依頼をするまで、そして見積りを出してもらってから発注するまでの流れについて基礎的な注意点も含めて解説しています。

これを読んでおくことで、リノベーションやリフォームの見積りを正しく進めることができ、見積りで失敗するリスクを抑えることができます。ちなみに、住宅を新築する(家づくり)をするときなら、「家づくり(注文建築)の見積り依頼の流れがわかる8ステップ」を読むとよいでしょう。

1.リノベーション(リフォーム)の見積り依頼の全体の流れ

リノベーションやリフォーム工事の見積りを依頼する前後における全体的な流れは以下の通りです。但し、個々の事情や状況によっては別の進め方となることもあるため、この流れに固執せず柔軟な対応が必要であることは予め理解しておきましょう。

  1. 既存の建物の状況を住宅診断(ホームインスペクション)で把握する
  2. 既存の住宅から改善したい点、希望するプランを家族で検討する
  3. 建築会社(リフォーム業者等)に要望・予算を伝える
  4. 建築会社(リフォーム業者等)からラフプランと概算見積りを提示してもらう
  5. ラフプランの再提案と見積りを提示してもらう
  6. 詳細プランの提案と詳細見積りを提示してもらう
  7. 見積書を細かくチェックする
  8. 見積書を添付して工事請負契約を締結する
  9. 着工・解体後に追加工事の有無を確認する

家づくり(注文建築)の見積り依頼の流れがわかる8ステップ」で紹介している住まいを新築するときと全体的な流れは大きくかわりません。ただ、まず住宅診断(ホームインスペクション)で現況を把握しようとする点が大きな特徴です。

各項目について、以降で解説しますが、リノベーション(リフォーム)における説明を書いていますので、新築とは少々相違があります。

1-1.既存の建物の状況を住宅診断(ホームインスペクション)で把握する

リノベーションやリフォームは、何も無いところに新たに建築する新築とは異なり、既存の建物があり、それを変更していくわけです。新築でもリノベーション等でも法規制などの制約を受けることは同じなのですが、何もないところに自由に建築できるわけではなく、既存のものを上手く、そして適切に活用しなければなりません。

既存の建物を上手く、適切に活用していくために大事な作業が、その時点における建物の状況を把握することです。把握するといっても、間取りや形状を把握するというわけではありません。その建物の劣化状況や瑕疵の有無を把握するのです。

建替えするのであれば、全て解体して撤去するわけですから、今の劣化状況などを把握しても意味はありませんね。しかし、リノベーションやリフォームでは、補修すべき点は補修し、補強すべき点は補強し、その上で希望するプランへとしていく必要があるわけです。

必要な補修工事などは、当然のことながら、全体の予算に影響することです。補修・補強以外の工事だけで予算の全てを消化してしまうようでは、必要な補修等ができなくなります。それだけに、補修等にどれぐらいの予算を割く必要があるのか、検討しておかなければなりません。

但し、この時点で行う住宅診断(ホームインスペクション)は、壁の内部などの見えない箇所までは確認できませんから、これだけで十分だというわけではありません。今回の記事の最後の項目にも、住宅診断(ホームインスペクション)が必要になってくることを説明しています。

1-2.既存の住宅から改善したい点、希望するプランを家族で検討する

住宅診断(ホームインスペクション)を終えて結果でたら、それを参考にしながら、既存の住宅の改善したい点、リノベーション等と一緒に補修すべき点など希望するプランを検討します。

予算のことも考慮にいれながら、検討するわけですが、まずは希望を全て出しましょう。それから、優先順位を考慮して絞っていくとよいでしょう。但し、この時点で絞りすぎる必要はありません。

1-3.建築会社(リフォーム業者等)に要望・予算を伝える

リノベーションやリフォームを数多く手掛けている建築会社に接触し、見積りの算出を依頼します。このとき、大手建築メーカーや工務店などいろいろな会社があるものの、いくつかの会社の担当者と面会して何度か話を聞いてみるとよいでしょう。

自分たちの希望するプランや予算を伝えた後、各社の担当者より住まいのプランに対する意見を聞くこともできるようでしょう。それを再びご家族のプラン再検討に役立てられることもあります。

大事なことは、見積り依頼をする先の建築会社を1社に絞らず、複数の会社に依頼して相見積もりをとることです。どの建築会社に依頼するか決定するのはもう少し先で構いません。

1-4.建築会社(リフォーム業者等)からラフプランと概算見積りを提示してもらう

リノベーション及びリフォーム業者から、まずはラフプランが提示され、一緒に概算金額も提示されることでしょう。概算金額とはいえ、必ず書面で提示してもらうようにしてください。

概算の見積書とはいっても、工事金額の合計金額のみを提示するような建築会社はその後も心配されますから、この時点で検討対象から除外してもよいですね。

1-5.ラフプランの再提案と見積りを提示してもらう

最初のラフプランで意思決定する必要はありません。提案された内容のなかで、変更点や希望を伝えて再度、プランと見積りを提示してもらうとよいでしょう。

少額のリフォームの場合には、何度も何度もプランの再提案を求めるのは気を遣いますね。内容に応じて適宜、検討するとよいでしょう。

 

1-6.詳細プランの提案と詳細見積りを提示してもらう

最終的なリノベーション・プランを決めるときには、見積りも概算金額ではなく、詳細な金額を提示してもらうようにしましょう。見積りだけではなく、仕様書や平面詳細図、立面図、断面図などは必要です。工事する内容に応じた書面を揃えて頂くようにしましょう。

仮に、詳細プランを出して頂く段階においても、簡単な間取り図ぐらいしか作成してくれない建築会社ならば、別の会社へ依頼することを考えた方がよいですね。

1-7.見積書を細かくチェックする

詳細な見積書が提示されたら、希望した内容が網羅されているか、工事項目の明細が明記されているか、単価が高くないか、数量が合っているかといった点を1つ1つ丁寧にチェックしていきましょう。見積書に起因するトラブルは、リノベーション・リフォームで失敗する人のなかでも非常に多いですから、注意深く確認してください。

1-8.見積書を添付して工事請負契約を締結する

見積り内容や建物プランに関して互いに合意したならば、次はいよいよ工事請負契約の締結ですね。請負契約の際には、合意した内容が記載された見積書はもちろん、プランのわかる図面・仕様書も契約書に添付して署名・押印するようにしましょう。この点は新築するときと同じですね。

1-9.着工・解体後に追加工事の有無を確認する

見積りに関することで、新築との大きな相違点となるのが、工事着工後です。見積り依頼の前には、現況を把握するために住宅診断(ホームインスペクション)することを説明しましたが、工事が始まって解体工事が進んだ段階で再び現況把握のために住宅診断(ホームインスペクション)ことが望ましいです。

解体することによって、それまでには見えていなかった部分を確認することができますが、新たな建物の劣化や不具合が確認されることは多いです。このタイミングでの現況把握を怠ってしまい、当初予定していた工事だけを進めてしまった結果、工事完了後に建物の不具合等で悩まされる可能性があります。

解体後の確認は非常に大事ですから、工事を発注した建築会社による調査はもちろんですが、他にも第三者の住宅診断(ホームインスペクション)もオススメです。

この時の現況確認の結果、追加で必要な補修工事が出てきたときには、すぐに建築会社から見積りを提示してもらうようにしましょう。この見積もりが出るまでは、絶対に追加工事を進めてもらってはいけません。また、当初予定の工事もできれば進めずに止めておきましょう。

追加工事の見積書を書面で提示してもらい、内容に合意してから工事再開となります。

2.別途工事等の費用と見積り

新築住宅と同様に、建物本体工事以外の費用がかかる場合があります。外構もやり替えるならばそうですね。既に挙げた解体後の住宅診断(ホームインスペクション)の費用もそうです。

別途で生じる費用についても、都度、その発注先候補となる業者に見積りを依頼することになりますが、早め早めに見積りを確認して予算組しておきましょう。

小規模なリフォームでもない限りは、自宅から一旦、退去して工事をすることも多いはずです。その場合は引越し費用も最初の予算組の段階で検討しておく必要がありますね。

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