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リノベーションする人向け中古住宅の内見時のチェックポイント

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リノベーションする人向け中古住宅の内見時のチェックポイント

リノベーションすることを前提として中古住宅を購入する人は非常に多くなっています。リノベーションほどの大きな工事でなくとも、一部の壁を撤去するなどのリフォームを考えている人も多いです。

そのように中古住宅購入後にリノベーションやリフォームを検討している人が、その物件を購入する前の内見時に現地で見ておくべきチェックポイントについてご紹介します。このポイントをおさえておくことで、「中古住宅の購入+リノベーション」を成功させることができます。

1.リノベーションでできること・できないことを把握する

中古住宅購入後のリノベーションを成功させるため、まずはリノベーションでできることとできないことをしっかりと理解しておく必要があります。そのために必要なことを説明しましょう。

1-1.図面の有無を確認する

できることとできないことを把握するには、その建物の図面の有無は重要です。中古住宅を売買する際には、不動産会社が用意した間取り図があるものですが、その間取り図だけでは詳細な建物の情報がわかりづらいため、他にも図面が無いか不動産会社へ質問してみましょう。

図面の有無を確認

その住宅を新築した当時の図面(設計図)を売主が持っているかどうか、不動産会社から売主へ聞いてもらうとよいでしょう。売主は、よく探しもせずに「たぶん、無いと思う」と簡単に回答してしまうこともありますが、「リノベーションする際に必要なので、残しているならぜひ引き継ぎたい」と理由の説明とともにお願いすれば、出てくることもあります。

また、新築してから売却するまでの間に増改築・リフォームをしているならば、その際の図面の有無も確認しておくべきです。

但し、残念ながら売主が図面を保管していないということはよくあることです。築年数が古い住宅ほど残している確率は低く、築20年以上の物件で新築当時の図面が出てくるケースは稀です。図面が無い場合はやむを得ないことですから、現地で出来る限りの確認をするよう心がけましょう。

1-2.構造的に撤去できない壁を把握する

リノベーションをするということは、現在の間取りから大幅に変更しようと考えている人も多いでしょう。間取り変更をするということは、既存の壁を撤去しなければならないこともよくあることです。

しかし、壁によってはその構造上、簡単には撤去できないこともよくあることです。耐力壁と言われる壁を撤去してしまうと、耐震性が下がってしまいます。いろいろなリノベーションを見てきましたが、撤去してはならない壁を撤去してしまっている住宅を何度も見てきました。

撤去できないとは言っても、必要な対処をとることで撤去できることもあります。別の方法で耐震性を補えばよいのですが、その部分だけの問題ではなく、建物全体でバランスも考慮して対策を立てなければならないことであるため、壁の撤去は専門家に相談してから判断しなければリスクが高すぎるでしょう。

1-3.配管の経路や配管の移動可能な範囲を確認する

リノベーションをするときによく問題になることの1つが水回り設備の移動です。浴室やトイレ、キッチン、洗面台の移動ですね。一戸建て住宅であれば、床下の高さに問題なければ移動させやすいことが多いのですが、マンションではしばしば大きな課題となります。

水周り設備の位置を変更するということは、つまり床下の配管経路も変更するということです。上水はまだよいのですが、排水管は経路変更しづらい物件が多いのです。排水するためには、適切な勾配が必要なのですが、位置変更によって適切な勾配をとれないことがあるのです。

勾配というとわかりづらい人もいるかもしれませんが、排水管が斜めに傾いていないと水が流れていかないということはわかりますね。適切な角度で傾いて取り付けることができるかどうかが問題となるのです。

希望する位置に水回り設備を移動させることができるかどうか、配管経路の変更のことを考慮しながら確認しなければなりません。

1-4.リノベーションしたい内容を整理し可能かどうか専門家に相談する

壁の撤去にしても配管経路の変更にしても、自分自身で確認することができそうに思いますか?残念ながら専門的なことであるため、図面を見慣れていたり、住宅現場に精通していたりしないと正確に判断することは難しいものです。

希望するリノベーションができない住宅であれば、買いたくないということもあるでしょう。買ってから後悔しないためにも、専門家に購入前に相談しておくことがオススメです。また、相談する前には、どのようなリノベーションをしたいのかきちんと考えを整理しておくことをお勧めします。

「この家を買ったら、こんなことをしたいです!」とできるだけ具体的に伝えることで、それができるかどうか専門家も確認しやすくなります。曖昧な相談の仕方では、得られるアドバイスも曖昧になることがありますから要注意です。

2.補修・補強すべきことを把握する

間取り変更などを伴うリノベーションやリフォームをするときに、建物の悪いところを一緒に補修することも考えた方がよいでしょう。長く住み続けるためには、建物をメンテナンスしながら居住していくことが前提となりますから、リノベーションをする時点で補修のことも考えておくべきなのです。

2-1.リノベーションは劣化や不具合を補修するよい機会

リノベーション工事の際には、床や壁や天井を広範囲に解体することでしょう。解体工事を行うことで、それまで見えなかったスペースが見やすくなりますから、この機会を逃さずに建物の劣化箇所や不具合箇所をチェックし、悪いところがあれば一緒に補修することを前向きに考えるべきです。

普段は見えない壁の中の柱や床下の土台、天井裏の梁などの劣化・腐食・カビなどは特に気付けて確認したいものです。こういった箇所に問題があるのに放置しておくと、せっかく綺麗にリノベーションしても建物の寿命が短くなり、投資した資金がもったいないことになります。

また、リノベーションと一緒に悪いところを補修することは、別々に工事するよりも手間がかからず、建築費も安く抑えられるため、前向きに検討したいものです。

2-2.ホームインスペクション(住宅診断)で建物の状況を把握する

建物の不具合や早急に補修すべき劣化などについては、リノベーション業者が見て教えてくれることも多いです。建物を診断する能力や経験のある信頼できるリノベーション業者から意見を出してもらえるのであればよいですが、そういった能力や経験がない業者も多いことを知っておきましょう。

ホームインスペクション

また、解体時点で建物を診断して、問題があれば工事費も工事期間も変更になる可能性が高まります。これを面倒だと嫌がる業者もありますから、そのような対応・考えをもっていないか注意深く観察してください。

最近は、リノベーションの前や途中で第三者の専門家によるホームインスペクション(住宅診断)を利用する人も多いですが、そういったサービスの利用も検討するとよいでしょう。写真のような専門機材を用いていろいろな確認をしてもらえるはずです。
中古住宅を購入してからリノベーションをする過程では、建築に関する専門知識が豊富に必要なことがわかりますね。希望する工事ができるかどうか、建物の悪いところがないかどうか、いずれも専門家の活用が有効です。

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