「ZEHならどのハウスメーカーで建てても一緒」
と考えていませんか?お言葉ですが、それはとても危険な考えです。
なぜなら同じZEH対応住宅でも、各ハウスメーカーによって価格も特徴も大きく異なるからです。
ZEHに対応しているハウスメーカーは多くいますが、細部まで比較検討すべきでしょう。
この記事では、ZEHに対応したおすすめハウスメーカーの特徴について解説していきます。
あなたの理想の家を実現できるハウスメーカーはどれでしょうか?ぜひチェックしてみてください。
ZEH対応のハウスメーカー【大手ハウスメーカー】
高品質・高スペックをウリにする、大手ハウスメーカー。
断熱性・気密性の高いハイスペック住宅が得意で、ZEH普及率も高いです。(積水ハウス:79%/2018年実績値)
またZEHによる断熱性・気密性・省エネ性だけでなく、耐震性・耐久性なども高い性能を誇ります。さらに最新の設備(全館空調など)も導入されているので、快適なマイホームライフが楽しめます。
ただしその分価格は高く、坪単価80万円~が目安です。
ミサワホーム
映画「天気の子」とのコラボで注目が集まったミサワホーム。
ミサワホームは木造住宅を得意としたハウスメーカーです。
【ミサワホームの特徴】
木質パネル接着工法 | 独自開発の接着剤で、木材を接着して家を建てる。 |
工場による集中生産方式 | 品質が管理された工場で、断熱材の施工までしてしまう |
蔵のある間取り | スキップフロアに大きな収納空間がある。 |
ミサワホームは木のパネルを組み合わせて家を建てる、「木造モノコック構造※」。
しかし他メーカーとちがい、ミサワホームでは独自開発の接着剤によって木質パネルを貼り合わせます。
そのため、
・施工ミスの減少。
・強度が上がる。
といった効果があるとされています。
またデザインにも力を入れているので、外観を重視したい方にもおすすめのハウスメーカーです。
ミサワホームは、「SMART STYLE H」というZEH向けの商品があります。
もちろん、「SMART STYLE H」以外の商品でも、ZEH対応に変更も可能です。
※モノコック構造とは?
サイコロのように、家を面で支える構造のこと。
三井ホーム
大手ハウスメーカーとして人気の高い三井ホーム。
細かな部分まで高い品質を実現した家作りは、さすが大手ハウスメーカーと言ったところ。
三井ホームでは、木造モノコック構造を採用しています。
【三井ホームの特徴】
オリジナル外壁材「BSウォール」採用 | 耐火・防水・遮音性アップ |
ダブルシールドパネル(断熱材入り屋根) | 屋根からの熱をシャットアウト。断熱性アップ。 |
各部に耐久性のある素材を採用。 | サッシ・コーキング・塗装の耐久性アップ。メンテナンスが簡単に。 |
また「スマートブリーズ」という全館空調システムが選べます。
高い断熱性・気密性との相乗効果により、快適なマイホームライフが楽しめます。
三井ホームでは、「グリーンハウスゼロ」がZEH向けの商品になります。
ZEHでは「エネルギーゼロ」を目標としている中で、「グリーンハウスゼロ」ではZEHの基準よりも30%省エネを達成しています。
さらに全館空調「スマートブリーズ」により、開放的な空間でありながら、高い断熱性を維持しています。
ダイワハウス
ダイワハウスは鉄骨造のハウスメーカー。
独自の制振デバイスを搭載した耐震性の高い「xevoΣ(ジーヴォ・シグマ)」が人気です。
【ダイワハウスの特徴】
鉄骨による、大きな空間の間取りが可能 | 天井高さ272cmの大空間を実現。 |
外断熱+付加断熱 | 高性能グラスウールによって、内側・外側から断熱。 |
DXウォール・タイル外壁採用。 | 耐久性アップ。美しい外壁が長持ちする。 |
ZEH仕様住宅として、「スマ・エコ ゼロエナジー」があります。
高い断熱性と省エネ設備・太陽光発電により、年間光熱費「-3,600円」が達成されるシミュレーションです。
積水ハウス
積水ハウスは日本でもっとも多くの住宅を手がけるハウスメーカー。
鉄骨造が得意ですが、木造住宅「シャーウッド」も人気です。
【積水ハウスの特徴】
鉄骨による、大きな空間の間取りが可能 | 仕切りを撤去した、広々とした空間を実現。 |
オリジナル外壁「ダインコンクリート」 | 耐久性・デザイン性の高いコンクリート外壁。 |
オリジナル外壁「ベルバーン」 | タイルに匹敵する耐久性のある陶板外壁。 |
オリジナル外壁「ダインコンクリート」・「ベルバーン」の人気が高く、外壁に惚れて積水ハウスに決める人もいるほど。
積水ハウスの手がけるZEH住宅は「グリーンファースト ゼロ」。
ZEHの基準を達成するだけでなく、
・通風配慮設計。
・植栽まで提案する「5本樹計画」。
・燃料電池「エネファーム」の設置。
など、ZEH以上のスペックの家が建てられます。
ZEH対応のハウスメーカー【ローコストハウスメーカー】
ローコストハウスメーカーでも、ZEH対応住宅が建てられます。
ZEH基準を満たす省エネ住宅でありながら、大手ハウスメーカーの半額程度の価格で建てられるのが大きな魅力です。
タマホーム
圧倒的な低価格で知名度があるタマホーム。
しかし建てる家の品質は決して悪くなく、むしろ「この価格でこのクオリティ!?」と驚くほどです。
・一棟あたり71%の国産材を使用。柱・土台・床下合板。
・土台は腐食につよいヒノキを使用。
・ワンランク上のグレードモデル「大安心の家」では、全熱交換型全館セントラル24時間換気システムを標準装備。
・メンテナンス費用がかからない、「シーリングレスサイディング」採用(大安心の家)
無駄なコストをカットすることで、高品質の家を低価格で提供しています。
タマホームのZEH対応住宅は、「大安心の家 ゼロ」です。
人気商品である「大安心の家」をベースに、ZEH対応(年間エネルギーゼロ)の仕様にしています。
ZEH対応で断熱性が高いハイスペック住宅にも関わらず、価格は坪46万円を実現しました。(施工面積36坪の場合)
レオハウス
コストと品質のバランスがいいレオハウス。2019年のオリコン調査では「金額の満足感」で4位を獲得しています。
ローコスト住宅でコストを抑えながらも、
・ベタ基礎採用。
・グラスウール、もしくは吹付断熱が選べる。
・独自制振デバイス選択可。
など、安心して住めるスペックとなっています。
ただしZEH対応の専用商品はなく、それぞれの商品をZEH対応に仕様変更するスタイルになります。
ZEHに力を入れている地方の工務店も多い。
全国展開しているハウスメーカーだけでなく、地方に根差した工務店でもZEHに対応しています。
工務店の中にはZEH対応を特徴の1つととらえ、高気密・高断熱のZEH仕様に力を入れている工務店も多いです。
ZEHビルダーを管理する一般社団法人 環境共創イニシアチブ(sii)では、登録しているZEHビルダーを公開しています。
地方で絞って検索できるので、お住まいの地域の工務店を調べてみてはいかがでしょうか。
まとめ:ZEH対応でも、各ハウスメーカーで違い大きい。
ZEH住宅を建てるには、登録されたZEHビルダーで家を建てる必要があります。
ただし「ZEH対応」と一口にいっても、仕様・コンセプトはハウスメーカーによってまるでちがいます。
各ハウスメーカーを比較するときは、
・ZEHをどのレベルで達成するのか?(ZEH基準を達成/ZEH基準より30%省エネ達成など)
・ZEH以外の性能、コンセプト(耐震性、耐久性、間取りなど)
・価格(どこまでの性能を求めるか?)
などを比較してみてください。
もちろん、ハウスメーカーを選ぶのと同じくらい、営業マンを選ぶのも大切です。
いい家作りは、いい営業マンとの出会いが不可欠。ぜひ多くのZEHビルダーを比較してみてくださいね。