新築の注文住宅やリノベーションを計画している人が間取りなどのプランニングを進めているとき、「この間取りで大丈夫だろうか」「ハウスメーカーの提案する間取りに満足できない」「もっと良いプランがあるのではないか」「設計者の間取りが気に入らない」と不満や不安を感じることは非常に多いです。
そういったとき、他の施主はどうしているのか気になりませんか?どのように解決していけば、良い間取り(プラン)になるのでしょうか。
今回のコラムでは、今の間取りに不満や不安を抱えている人がとるべき対処方法を紹介しています。間取りで失敗しないために役立ててください。
1.自分で間取りの不満解消をする方法
間取りのへの不満・不安を解消するには、大きくわけて2つのアプローチがあります。自分で頑張って解決するのか、他人に頼るのかです。まずは、自分で解決する方法を挙げていきます。
- 不満点をリスト化する
- 妥協できる点をリスト化する
- インターネットや書籍で間取りへの不満解消方法を調べる
- 自分なりに間取りを検討する
- 設計者に相談する
- この流れを繰り返す
- 必要なのは根気と努力と運
自分で間取り問題を解消するためには、以上のような方法があります。そして、基本的には以上であげた順序で進めていくことをオススメします。以下では、これらを1つずつ補足説明しています。
1-1.不満点をリスト化する
今あるプランに対して不満があるということは、具体的にどういったところがよくないと考えているのかポイントがあることでしょう。例えば、「リビングにあまり日が当たらない」「キッチンからリビングが見えづらい」などといったものです。
そういった不満を全て書き出してリスト化してください。この時に注意すべき点は、不満の程度を無視して全て書き出すことです。もちろん、ご家族それぞれが同じように書き出す必要があります。
不満点のリスト化は、家族で間取りへの不満や不安を明確に共有することもできて便利ですし、プランを練り直した後の再チェックのときにも活躍してくれますからオススメです。
1-2.妥協できる点をリスト化する
不満点を明確にした後は、逆に妥協してもよいと思える点をリスト化してください。妥協すると決めつけるのではなく、妥協点の候補を考えるようなものです。
このとき、優先順位も考えておくとよいでしょう。家族の中でも優先順位に違いがあるものですが、まずは個々に優先順位をあげてから話し合うとよいでしょう。
1-3.インターネットや書籍で間取りへの不満解消方法を調べる
インターネットには様々な情報があふれていますが、上手く有意義な情報を活用することです。もちろん、書籍に頼ってもよいです。本サイト(住むプロ)でもいくつか間取りの改善や不満解消に役立ちそうなコンテンツがありますから参考にしてください。
「間取り」カテゴリーには、間取りに関するコンテンツがいくつもありますから、そのタイトルから必要なものを読んでみてはいかがでしょうか。このカテゴリーのなかでも以下の記事は人気です。
- 間取りで失敗しないために簡単にチェックできる5つのポイント
- 収納量不足を解決するための間取り作成の6つの対策と図解
- 間取りのデッドスペースのチェック方法
- ウォークインクローゼットのメリット・デメリットと注意点
- 狭小地(20坪以下の土地)の住宅を明るくする10の上手な採光
- 二世帯住宅の間取り・プランで抑えるべき8つの注意点と工夫
こういったものを読んで、不満解消・間取り改善に役立ちそうな案が無いかチェックしてください。
1-4.自分なりに間取りを検討する
間取りへの不満解消方法を調べたら、自分たちで改善案を考えてみましょう。面倒だと感じるかもしれませんが、楽しむ気持ちが大切です。間取りを考えるときの大事なコツの1つは平面のみではなく立体で考えることです。奥行や長さ、巾だけではなく高さもあるということですね。
夫婦でいくつか案を出し合うことで、それぞれの良いポイントを見つけることもできるでしょう。
1-5.設計者に相談する
ここまでの流れのなかで自分たちなりの考えをまとめて、それを設計者などの担当者にきちんと伝え、プランを作成してもらいましょう。このとき、「施主の希望だけを採りいれるのではなく、設計者としてのアイデアも含めて提案してほしい」と伝えましょう。
良い設計者とは、言われるまでもなくアイデアを考えて提案するものですが、残念ながら言われたことしかしない人もいます。そういった人が担当の設計者であれば担当変更も考えたいところですが、まずはアイデア出しを希望していることを明確に伝えて様子をみましょう。
1-6.この流れを繰り返す
設計者から新しいプランが提案されたら、「1-1.不満点をリスト化する」や「1-2.妥協できる点をリスト化する」であげた項目も参考にしながらチェックしてみましょう。
不満が多い場合にはすべてが解消されることはないかもしれませんが、状況に応じてこの流れを繰り返してみるとよいでしょう。
1-7.必要なのは根気と努力と運
何度か繰り返すことは時間的にも労力的にも大変です。途中で「もう、これでいいか」となる気持ちもわかりますが、良い家づくり、良いリノベーションのために必要なのは、根気と努力と運です。
根気や努力なくしてよい間取りには巡り合えません。また、ハウスメーカーなどは何度も打ち合わせすることを嫌って、早く決断させようとすることもありますが、これに簡単に流されないことも大事です。いつまでも決められずにいることはよくありませんが、焦ることもよくありません。
根気と努力で運を手繰り寄せましょう。
2.間取りの不満を無償・有償のサービスで解決する方法
間取りの不満・不安解消のために自分でできることには、ある程度の限界というものがあります。そう何度も間取り作りをする機会はありませんし、専門知識も不足します。「こういうことって物理的にできるのかな?」と判断できないこともあるでしょう。
そういうときには、専門家に相談してみるのも1つの方法です。
2-1.間取りの無料相談サイトを利用する
住宅の間取りについて無料で相談できるサイトもあります。無料だけに1つ1つの間取りチェックやアイデア出しにそれほど多くの時間を割いてもらえないことが多いかもしれませんが、自分では考えつかなかった思いがけない意見や指摘を得られることもあります。
たとえば、住宅購入ポータルサイト「住まいの殿堂」では、「無料の間取り診断・チェック」コーナーがありますから活用できます。建築士が無料で回答してくれます。
2-2.有料の間取りチェックサービスを利用する
無料ではなく有料で相談しても良いという人ならば、有料の間取り相談サービスを利用するとよいでしょう。優良相談の大事なポイントは、きちんと面会して相談することです。本来、間取りなどの住宅プランは、住む人の考え方、ライフスタイルなども考慮して、設計者が提案していくものです。
メール相談だけではわからないこと、微妙なニュアンスも理解してもらいやすい面談形式の間取り相談こそ意義あるものになるでしょう。住むプロでは「注文住宅・リノベーションの間取り相談」サービスを行っていますので検討してみてはいかがでしょうか。
2-3.複数の人に相談するのも意義ある投資
無料や有料の相談サービスは、それぞれに有効なものですが、何も1つにこだわる必要はありません。どちらも利用してもよいでしょう。
間取りなどのプランについては、設計者によって考えやアイデアは異なるものです。それらのいずれが施主にとって最も良いものであるかは、多くの提案を見てみないとわかりません。有料相談も1人ではなく複数の人に相談してもよいわけです。
その分、費用がかさむとしても長く暮らす住まいのための良い投資となるのであれば、価値あるものとなるでしょう。
ハウスメーカーやリノベーション業者の提案に納得できないという人のお話を聞く機会は多いです。100%の満足が無理であったとしても、少しでもそこへ近づける努力はしたいものですね。